特許事務の仕事は需要が高く専門知識も身につけられるため、人気を集めています。

特許事務という名のとおり特許申請や手続きに関する事務作業が中心の職業です。

事務作業ということで内勤中心ではありますが、特許に関する知識や深い理解が必要とされます。

この記事では、特許事務の仕事内容などについて解説します。

特許事務に興味のある人や転職を考えている人はぜひお読みください。

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特許事務の仕事の内容

ガッツポーズをする女性

まずは特許事務の仕事の内容を紹介します。

仕事内容について正しく知ることで、入社後のギャップを防ぐことが可能です。

書類作成

特許事務の大きな仕事のひとつは書類作成です。

特許を得るには、所定の書面を特許庁に提出して審査を受ける必要があります。これを特許出願といいます。

従来は書面による提出だけでしたが、現在は特許庁によるインターネット出願ソフトが無料で利用可能です。

そのため以前に比べれば少ない負担で書類が作れるようになりましたが、ミスや漏れがあれば作り直しが必要です。

無駄な工数が発生しないよう、注意して書類作成をする必要があります。

申請手続き

特許の申請手続きをおこなうのも、特許事務の役割です。

特許申請手続きに必要な申請書の構成は以下となっています。

  • 発明者(実際に発明した個人、複数の発明人であれば全員の記載が必要)
  • 明細書(発明として権利化したい点を明らかにする)
  • 特許請求の範囲(権利書としての役割を担う書面。発明を特定するために必要なすべての内容を記載)
  • 図面(発明の具体的な内容を図示する書面。発明者が書くのが一般的)
  • 要約書(発明の内容を文字数制限内で簡潔にわかりやすく記載)

特許申請手続きはスムーズに済むことは少なく、特許庁の審査で拒絶を受けることが多いです。

特許申請を通すために書類の調整や必要に応じて修正をおこないます。

特許の期限管理

特許の期限管理も特許事務の仕事です。

法律で定められた期限が過ぎると特許申請手続きが無効となってしまいます。

すなわち、権利獲得を検討するクライアントの財産が無効になるということです。

そのため特許の期限には細心の注意を払わなければなりません。

ここで、特許に関する期限について解説します。

まずは存続期間の始期です。こちらは特許権の設定登録の日から始まります。

特許査定がなされたあと、一定期間内に特許料の納付等をする必要があります。

存続期間は特許出願の日から20年をもって終了します。

医薬品等の特定分野では安全性の確保のため、一定の確認を受けなければ特許発明の実施ができない場合があります。

このような理由で特許発明を実施することができなかった場合は期限の延長が可能です。

延長登録出願により5年を限度として存続期間を延長することができます。

必要に応じて存続期間の延長手続きをおこないます。

調査

笑顔の女性

特許調査は他社により先行出願されている特許の存在を把握するために実施されます。

特許調査は次の4種類に分けられます。

  • 出願前調査(同じようなアイデアが先に出願・登録されていないかを調査)
  • 侵害予防調査(出そうとしている商品が他社の特許を侵害する可能性がないかを確かめる調査)
  • 無効資料調査(他社の先願特許を無効化するための資料を探し出す調査)
  • SDI調査 (技術動向調査)

世界全体で1年間に出願される特許数は300万件以上です。

日本での出願だけに限っても30万件超となっています。

このように特許の量は非常に膨大ですが、スムーズかつ問題のない申請のためには調査が欠かせません。

 

ワンポイント
 特許に関する幅広い業務や事務作業をおこないます。

 
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国内事務と外国事務の役割は

女性

ひとくちに特許事務といっても、国内事務と外国事務で役割が異なります。

それぞれで求められる役割について解説します。

国内事務

国内事務は特許事務所で国内特許事務のサポート業務がメインです。

特許庁に提出する書類の作成や提出した書類の処理・各種手続の期限管理などをおこないます。

そのほかにもシステムのデータ入力・請求書の作成・電話・来客対応など一般的な事務作業も仕事のひとつです。

国内の法律や規則に従って進める作業であり、語学力も必要ありません。

外国事務

外国出願の数が多い特許事務所であれば、外国の特許事務所とやりとりをおこないます。

基本業務内容は国内事務とあまり変わりませんが、外国語のスキルやその国の知財制度に関する知識が必要です。

国内及び外国の特許出願等に関する特許庁に対する手続きや書類作成・期限管理などをおこないます。

このような国内事務と変わらない業務に加え、海外代理人との連絡も外国事務の仕事です。

なお外国出願ですが、手続自体はそれほど複雑ではありません。

以前は国ごとのフォーマットに即した出願書を提出する必要がありました。

しかし今では、ひとつの出願願書を条約に従って提出するだけです。

PTC加盟国であるすべての国に同時に出願したことと同じ効果を得られる出願制度となっています。

日本の場合には、日本特許庁に対して日本語若しくは英語で作成した国際出願願書を1通だけ提出します。

この願書を提出した国際出願日が、PTC加盟国すべての国においての国内出願の出願日となるのです。

特許事務の勤務先は?

笑顔の女性

特許事務の勤務先を紹介します。

特許事務として活躍できる場所は複数あるため、自身に適した勤務先を選びましょう。

一般企業

一般企業のなかでも、大手メーカーや開発企業などにおいて特許事務が活躍します。

大手メーカーの場合、特許関連業務を主要業務とする知的財産管理部が本社組織に位置することが多いです。

製品ごとにグループや担当者が分かれ専門化しており、製品開発部門や法務部門との共同業務も多数あります。

中小メーカーの場合は、品質管理部門の中に特許専門職を設置している場合が多いです。

自社で全てを完結させるのでは無く、特許事務所・弁理士事務所に業務委託して特許出願を完結させます。

特許事務所

笑う女性

特許事務所は弁理士が特許関連手続きをおこなうための事務所です。

弁理士が一人以上いれば特許事務所としての活動が可能です。

特許事務所における特許事務の仕事は、特許出願手続きのアシスタント業務を中心に多岐にわたります。

先述した仕事内容とそう大きな違いはありません。

特許に直接関係する業務のほか、一般事務のような仕事をおこなう場合もあります。

弁理士事務所

弁理士事務所はその名のとおり弁理士が業務を遂行するための事務所です。

特許事務所が特許手続きに特化する一方、弁理士事務所では実用新案権や意匠権・商標権に関する業務もします。

商標権を侵害された際の助言や、必要に応じて訴訟の代理もおこないます。

このように知的財産に関する幅広い業務を請け負いますが、特許事務の仕事は特許事務所とあまり変わりません。

ただし特許事務という名称ではあるものの、そのほかの知的財産に関する業務を指示されることもあります。

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特許事務のやりがい

笑っている女性

特許事務のやりがいについて解説します。

仕事にやりがいを感じることはモチベーションにつながりやすいため重要です。

新しい特許内容に触れられる

特許事務の仕事をするうえで新しい特許内容に触れられます

特許事務の仕事をすることで、申請前の新しいアイディアをいち早く知ることが可能です。

その斬新な発明を生み出した発明者と直接会話ができるのは、他の事務職にはない特許事務の特徴でしょう。

常に技術やサービスの最先端の情報に包まれることが可能となります。

さまざまなアイディアに触れることができるため、刺激的な環境です。

専門知識が身に付く

特許事務の仕事をしていくことで、特許出願や知的財産に関する専門知識が身に付きます

弁理士のサポートが中心になるため弁理士としての知識もつくでしょう。

さらに近年は特許出願業務以外にも、特許化を防止する意義申立ても重要な業務です。

そのため専門知識だけでなくネゴシエーション力をつけることもできます。

専門知識を身につけることで将来弁理士資格を取る場合はもちろん、製品開発部や知的財産の業務で活かせます。

 

ワンポイント
 刺激が多いためやりがいを感じやすい仕事です。

 
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特許事務の大変なところ

悩む女性

特許事務の仕事は非常にやりがいがありますが、大変なところも多いです。

まず企業の最先端技術を扱うため、情報管理には特段の注意が必要です。

コンプライアンスやインサイダーの観点からも注意しなければならず、ミスが許されません。

必要な書類を作成するために専門的な知識が求められるため、勉強や情報収集も欠かせません。

先述したとおり特許は期限管理が重要なため、状況によっては残業が多くなることもあリます。

情報管理力や学習意欲・綿密なスケジュール管理などが必要です。

特許事務の将来性やキャリアパス

ガッツポーズするビジネスウーマン

特許事務の将来性やキャリアパスを紹介します。

キャリアプランを立てるためにも、将来のビジョンについて知っておくと良いでしょう。

将来性

特許事務は今後さらなる需要が見込まれる仕事です。

AIやテクノロジー技術など、伸びしろが期待される分野はたくさんあります。

そのため特許出願件数について今後も大きな伸びが想定されるうえ、特許紛争増大の可能性も高まっています。

グローバル化がより進展しモノ作りの国境が無くなるなかで、特許による権利化・商品の固有性確保はより重要です。

確固とした地位を得るために特許権の取得を目指す企業は、今後ますます増大するでしょう。

そのため特許事務の仕事は一定の需要を保ち続ける、将来性のある仕事といえます。

キャリアパス

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特許事務を通してステップアップするには、まず専門知識を深めることが大切です。

特許事務として得た知識は長期的に活かせます。

長く働くことで専門知識や経験を積めば、実務者から管理者への道が開けます。

将来的に弁理士資格を取得する場合でも、特許事務の知識や経験は非常に有利です。

より専門的な事務所や企業の知的財産管理部へ転職するケースもキャリアアップの手段のひとつです。

 

ワンポイント
 将来のビジョンを考えることも転職活動において大切でしょう。

特許事務の年収事情

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特許事務の年収は、正社員の場合300万円~450万円ほどとなります。

専門職のため他の一般的な事務職と比べると高収入・高時給なのが特許事務の特徴です。

安定して高収入を得ることができます。

一方で営業職などとは違い、インセンティブなどの手当はないことが多いです。

また資格や特別な専門知識などがない場合、大幅な年収アップは期待できません。

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特許事務は未経験でも目指せる?

女性

特許事務の仕事は未経験でも目指せるのか解説します。

結論から申し上げると、経験がなくても特許事務の仕事に就くことは可能です。

特許事務で働いている方の約60~70%は未経験スタートといわれています。

特殊な学歴や経験は不要のため、誰でも目指せる仕事です。

ただし知識や経験があれば有利なのも事実です。

特許や知的財産に関する知識や勉強経験・事務職の経験などがあればアピールしましょう。

 

ワンポイント
 経験がなくても目指すことができる職業です。

 
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転職相談は転職エージェントを活用しよう

パソコン電話

特許事務の仕事を目指すのであれば対策を取ると同時に求人探しをするでしょう。

しかし特許事務の求人は、他の一般事務業務と比較して圧倒的に少ないのが現状です。

そのため求人探しの段階で躓いてしまう可能性が低くありません。

それだけでなく、転職にあたって志望動機の作成や面接対策をするのも一人では難しいです。

求人探しや対策方法など、特許事務への転職活動をするにあたっては悩みが多く発生します。

このように転職活動で悩みが生まれたら、転職エージェントへ相談するべきです。

転職エージェントは多くの求職者をサポートしてきた経験から豊富なノウハウを持っています。

そのため実用的かつ明確なアドバイスが可能です。

求職者の希望にあった求人紹介もおこなうため、求人探しの負担も減ります。

転職エージェントは無料で活用できるため、使わない手はありません。

転職相談をご希望であれば、ぜひ転職エージェントを活用しましょう。

まとめ

女性

特許事務は将来性のある仕事で専門知識を身につけることができます。

未経験からの挑戦もしやすく、知識や経験がなくても転職可能です。

ただし求人数があまり多くないため、求人探しで少し難航する可能性はあります。

そこで、求人探しや転職活動に関する相談は転職エージェントを活用しましょう。

理想的な転職活動が実現できるようサポートします。

特許事務の仕事や転職に興味があれば、まずはご相談ください。

転職成功への近道は自分にあった転職サイトを見つけること!


転職サイトはそれぞれ特徴や強みが異なります。
そのため、転職成功には自分の目的や希望職種にあった転職サイトを見つけなければなりません。

  • 種類が多すぎて、どれを選べばいいかわからない
  • 自分にあった転職サイトはどうやって見つければいいの?

こんな悩みをお持ちではないですか?

以下に転職サイトの選び方比較を紹介します。
是非参考にしてみてください!

転職サイトの選び方


転職サイトは以下のような進め方で選ぶと最適なものを選ぶことができます。

  • 「エージェント型」と「サイト(求人広告)型」を使い分ける
  • 転職目的や職種など希望から選ぶ

これらをより詳しく見ていきましょう。

「エージェント型」と「サイト(求人広告)型」を使い分ける

転職サイトは大きく分けて2種類存在します。

  • エージェント型:担当のキャリアアドバイザーがついて転職活動のサポートをしてくれる
  • サイト(求人広告)型:求人広告が掲載されており、自身で転職活動を進める

それぞれメリット・デメリットはありますが、転職の成功率を上げるのであれば使い分けが重要です。

各サイトで扱っている求人も異なりますので少し面倒かと思っても満足のいく転職をするために使用してみてください。

転職目的や職種など希望から選ぶ

すでに転職の目的が定まっている人もいることでしょう。

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