現代の日本は、昔のように1つの会社にずっと居続ける時代ではなくなりつつあります。

また転職に限らず、様々な事情により離職するという状況はどんな人にもやってくる可能性があるのです。

その際、お金のことが心配になる人も多いでしょう。特に離職後の失業手当はいつからいくらもらえるのでしょうか。

離職間際になって慌てないように、正しい理解をしておきましょう。

退職後の失業保険はいつからもらえるのか

お札

失業保険をもらうためには、雇用保険に加入していなければなりません。

しかし会社勤めをしていれば、大抵の方は加入しているはずです。

雇用保険被保険者証という書類がその証明になります。

ただ実際は会社が社員に加入させるものなので、会社が管理していることが多いです。

失業保険の受給金額や給付日数は、雇用保険の加入者全てが一律なわけではありません。

年齢や加入期間、以前の勤務先でもらっていた給与等の条件により、一人一人異なります。

ではその条件を細かく見ていきましょう。

失業理由によって違う失業保険

退職願

まずに理解していただきたいのは、失業した理由によっても、受給金額や給付日数は違うということです。

失業保険上の理由というのは「自己都合」「会社都合」か、どちらであるかということです。

それぞれどのような人が該当するのでしょうか。

自己都合による退職

自分の意思や都合で退職を申し出た人のことを指します。

理由は転居や転職・ライフイベントや家庭の事情など、社員側の都合です。

ほとんどの場合はこちらのケースになるでしょう。

会社都合による退職

自分から辞める気がなくても会社が倒産して働く場所を失ったり、経営が悪化してリストラされたりすることがあります。

つまり会社の事情によって離職せざるを得なくなった人が会社都合の退職です。

また、早期退職制度に応じて離職する場合も会社都合になります。

 

ワンポイント

失業保険は会社都合による退職の方が配慮されますが、自己都合の場合でも受け取れます。

また自己都合という名目で退職した場合でも、あとから会社都合と認定される場合もあるので、その場合は証拠を集めておきましょう。

失業保険の受給条件

硬貨

次に受給条件を確認しましょう。以下の条件を満たす必要があります。

積極的に転職活動をしている

実は失業保険というのは、単に失業して困っているだけでは受給できません。

失業して積極的に就職活動をしていると認められた場合に受給できるのです。

つまり、働きたいのに働けないという状態でなければならないということです。

そのため離職後も4週間に一度の指定日にハローワークを訪れなければなりません。

定期的に求職活動の状況を報告し、失業認定を受け続ける必要があります。

雇用保険に一定期間加入している

また、どんな保険も加入後すぐには受給できないように、雇用保険も一定の加入期間がないと受給できません。

それは、「離職日以前の2年間に雇用保険の被保険者期間が通算して12ヶ月以上あること」というものです。

ここでいう1ヶ月とは賃金支払基礎日数、つまり給与の支給対象になっている勤務日数のことですが、それが11日以上ある月を指します。

 

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失業保険の受給期間を知ろう

カレンダー

受給期間も前述した失業理由によって異なります。

「自己都合」の場合

手続きから1週間は待機期間、その後3ヶ月間は給付制限期間です。

その後に初めて受給できるのですが、年齢等の諸条件にもよります。支給期間は90日から150日分と幅があります。

「会社都合」の場合

一方会社都合の場合は、会社の都合で従業員が不利益を被った点が配慮されるのが特徴です。

手続きから1週間は待機期間なのは一緒ですが、その約1ヶ月後には受給できます。

条件次第で90日から330日分となり、自己都合より手厚いのがわかると思います。

失業保険でもらえる金額

お金と電卓

では実際に失業保険はいくらもらえるのでしょうか。計算してみましょう。

大卒で入社した会社から30歳という年齢を機に転職したいと考えていて、現在の月給が30万円だった場合は、以下の方法で算出可能です。

失業手当の受給額は「A.給付日数×B.基本手当日額」で決まります。

給付日数は自己都合退職の場合、年齢65歳未満で被保険者期間が10年未満なら90日と定められています。

基本手当日額は「基本手当日額=賃金日額×給付率」で算出されるものです。

賃金日額とは「退職前6ヶ月の賃金合計÷180」で算出されます。

これに従うと例の場合は月給300,000×6÷180=10,000で1万円です。

給付率は離職時の年齢と賃金日額で決まります。

29歳以下で賃金日額が1万円の場合は、給付率が50~80%です。

つまり4,008~6,165円となり、これに90日をかけると360,720~554,850円が失業保険として受給できる額となります。

とはいえ、これはあくまで一例です。例と異なる場合や、より詳細な情報を自分で確認したいこともあるでしょう。

その場合は「ハローワークインターネットサービス」を検索して確認してみてください。

 

ワンポイント
受給金額はその人の状況によって変動します。可能なら退職前によく調べておくのがおすすめです。

失業保険の給付の手続き方法と必要書類

雇用保険被保険者離職票2

金額がわかったところで、次はどんな書類を揃えてどんな手続きをすればいいかを確認していきましょう。

必要な書類

必要な書類は以下の通りです。

  1. 雇用保険被保険者離職票-1
  2. 雇用保険被保険者離職票-2
  3. マイナンバーカード
  4. 証明写真(タテ3cmヨコ2.5cm)2枚
  5. 本人の印鑑(スタンプ印は不可)

本人名義の預金通帳またはキャッシュカード(一部使用できない金融機関があります)

まず2つの雇用保険被保険者離職票についてですが、1と2の違いは書かれている内容です。

1は雇用保険の資格を喪失したという内容になっています。

資格喪失確認通知書という副題が書類に引率されているので確認してみてください。

2は離職日以前の賃金支払い状況と離職の理由が記載されています。

これらの書類は前の職場を離職し、間を置かず次の職場で働く場合は不要です。

そのため会社によっては希望者にしか発行してくれない場合もありますので、必ず確認しましょう。

また発行とはいっても退職日に即日もらえるわけではありません。

  1. 退職日に離職証明書に本人が署名捺印
  2. 離職した会社が添付書類と共にハローワークに提出
  3. ハローワークが確認後、1と2の書類を離職した会社に発行
  4. 離職した会社から離職者に送付される

という流れとなっており、順調にいっても1週間か10日程度はかかります。

次にマイナンバーカードですが、発行していない人もいるのではないでしょうか。

その場合は以下2つが必要です。

  • マイナンバー通知カードかマイナンバー入りの住民票
  • 運転免許証などの写真付き公的身分証明書

必要書類を持ってハローワークに行く

資料

必要書類が揃い次第、自分の住民登録のあるハローワークに行き、以下の手続きを行います。

求職の申し込み(再就職の意思がないと失業手当を受給できないため)

  • 必要書類の提出
  • 雇用保険説明会の日時決定
  • 雇用保険説明会に参加する

担当者から日時を指定されます。行かないと失業認定を受けられません。

以後4週間に一度失業認定を受けにいくことになります。

ただし、失業認定を受けるためには月2回以上の求職活動が必要で、それを失業認定報告書に記載する必要があります。

失業手当を受給する

ここまででだいたい1ヶ月弱となります。

会社都合の場合は、失業認定日から5営業日ほどで失業手当が指定した銀行口座に振り込まれるので確認しましょう。

自己都合の場合は、給付制限期間の3ヶ月を超えた後となります。

 

ワンポイント

失業保険は給付されるまでに時間がかかります。

待機期間中の生活費などについても考えておきましょう。

失業保険を早くもらうためのポイント

電卓で説明するビジネスウーマン

自己都合の場合、失業認定を受けてから給付制限3ヶ月の後に初回の失業手当が受給できるのが基本です。

しかし実は、条件によってもっと早く受給できるケースもあります。

退職直前の6ヶ月間の平均で算出される

先に解説した通り、失業手当の計算方法は1日分の給付額である基本手当日額の賃金日額×給付率です。

そして賃金日額は退職直前の6ヶ月間の平均で算出されます。

それはつまりこの6ヶ月間に給与の一部カットなどで金額が減ると、失業手当の受給額も減ってしまうということです。

在職中にその予兆を感じたら、減額される前に退職するのも手といえます。

「公共職業訓練」を活用してみよう

スキル

「公共職業訓練」とはハローワークが実施する就職支援のための無料のスクールです。

失業手当の受給者が無料で受けられます。

機械整備やデザイン・プログラミング等書類も多岐にわたり、期間も2ヶ月のプログラムから2年程度のものまで様々です。

失業期間中にスキルアップを目指せるのもありがたい点ではないでしょうか。

ハローワークが実施していない民間のスクールでも、教育訓練給付制度の対象のものであれば、一定額補助が受けられるケースもあります。

会社都合退社になるか確認しよう

途方に暮れる会社員

実は自己都合として前の職場を退社しても、ハローワークから会社都合に値する正当な理由があると認められることもあるでしょう。

その場合は離職後からでも会社都合退社にできる場合があります。

例えば以下のような理由です。

  • 事業所の移転で通勤が困難になってしまった(自宅から会社まで往復4時間以上かかるようになった場合)
  • 労働条件が契約内容と異なっていた(給与、待遇、労働時間等)
  • 給与が減額された(従来の85%未満に減額された場合)
  • 給与の遅延・対応・未払いがあった
  • 仕事内容が異なっていた(募集していた職種と関連性のない職務に異動になった場合)
  • 残業時間が毎月45時間以上あり、その状態が3ヶ月以上続いていた。
  • または残業時間が1ヶ月で100時間以上あった、もしくは2ヶ月から6ヶ月の残業時間の平均が80時間以上であった
  • 本来更新されるはずの雇用契約が更新されなかった
  • セクハラ等ハラスメントやいじめ、嫌がらせの被害を受けた
  • 会社が法令違反を犯した
  • 会社命令での休職期間が3ヶ月以上続いた

申告するだけではなく、例えば残業時間であればタイムカードのコピーを提出するなど、その事実を証明する証拠を提出しなければなりません。

大抵の場合は離職後に取り寄せることは難しいため、退職前に万が一を考えて準備しておく必要があります。

「特定理由離職者」の条件に当てはまるかチェック

離職の理由が以下の範囲である場合には、特定理由離職者と認定されるというものです。

通常の場合失業手当の給付には雇用保険の加入期間が12ヶ月以上必要ですが、6ヶ月に緩和されます。

  • 有期雇用労働者で契約更新を希望するも叶わなかった場合
  • 体力不足や疾病、心身障害等で離職した場合
  • 妊娠、出産、育児等による離職の場合
  • 父母の死亡、疾病、看護等家庭環境の急変により離職した場合
  • 配偶者や扶養親族等との別居生活が困難となり離職した場合
  • 結婚や育児・会社の移転や業務命令、または鉄道事業者の事情(廃線等)により通勤が不可能または困難となり離職した場合

早く転職できれば「再就職手当」が受け取れる

給付日数を増やす方法だけでなく、早く就職先を決めることでもらえる手当もあります。

それが「再就職手当」です。

受給資格決定後に早期に安定した就職をするか事業を開始した場合に、

  • 給付予定日数の3分の2以上残っていれば支給算日数の60%
  • 3分の1以上残っていれば支給算日数の50%

が支給されます。

 

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失業保険に関する疑問を解消しよう

質問と回答

失業保険の受給において、特に多い質問は以下の2つです。

失業手当を受給中にアルバイトをすることは可能?

この質問については、自己都合退職で給付制限期間であれば問題なく可能と答えられますが、受給が開始されてからの期間は注意が必要です。

1日4時間以上、週に20時間以上アルバイトをすると「就労」扱いとされます。

失業保険の給付要件である「失業状態である」とみなされなくなって、その日は給付対象外となってしまうのです。

ただしその日数分は繰り越されます。

1日4時間未満、週に20時間未満の場合は「内職・手伝い」です。

収入金額によって手当は減額または不支給となる可能性があります。こちらも不支給日数は繰り越されます。

月の途中で辞めた場合の失業保険は?

失業手当の金額算出の元となる賃金日額は退職直前の6ヶ月間の平均で算出されるものです。

そうなると「月半ばで離職すると算出額が減るのではないか」と気にする人もいるのではないでしょうか。

算出要件として、勤務日数が14日以下の月は除外されるようになっているので心配はありません。

もしそのような月があったら、その月を飛ばして直近の勤務日数が15日以上の月をカウントします。

 

ワンポイント

ここで挙げた以外の疑問点が出てくることもあるでしょう。

失業保険を申請する際にできるだけ分からないことを解消させておくことも大切です。

転職相談は転職エージェントを活用しよう

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転職エージェントは転職の相談や面接設定に加え、こういった煩雑な手続きについても気軽に相談に乗ってもらうことができます。

全て自分でやり切る思いも大切ですが、転職を成功させるためには決断後のスピーディーな行動がものをいうのです。

転職エージェントは、転職活動をする転職者に伴走し、その人が幸せな未来に辿り着けるようお手伝いします。

是非ご活用ください。

 

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まとめ

お金と貯金箱

失業保険がもらえる時期や条件、目安の金額などを解説しました。

失業保険の知識があれば、ある日退職を思い立ったとしても慌てることはなくなります。

また手続きが面倒でよくわからないからと、不都合な我慢を自分に強いることもありません。

転職活動は長引くこともあります。自分に合った会社に転職するためにも、自分の生活を守れるようにしましょう。

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