これまでの経験や知識・スキルを活かしスタートできる同業種へ転職したいと考える方は多いでしょう。
同業種転職はお互い勝手が分かっているからこそ重要なのが履歴書・面接での「自己PR」です。
採用担当者に好印象を与える自己PR・志望動機を伝えるためのポイントを解説します。
Contents
同業種に転職する際の自己PRの書き方
自己PRと聞いて淡々と自分の職務経歴を説明してしまう人もいるかもしれません。
しかしこれは非常に残念なことをしてしまっています。
同業種に転職する場合、応募する企業は前職の企業や職務内容について大まかに理解しています。
採用担当者が知りたいのは、その会社でどんな強みを生かして、どのような人と違う働きをし、成果を出したかです。
そこから自社が求める人材像に合っているのか、人間性は組織と合っているかを探っています。
採用後、応募者がどのような新しい風を吹き込んで貢献してくれるか可能性を知りたいのです。
これらのポイントを意識した自己PRを考えましょう。
同業種に転職する時は有利になる?
日本企業では同業種からの転職を好む傾向にあります。
経験や知識に共通する点が多いため、短期間で即戦力になり得るからです。
企業側としては即戦力の確保ができますし、応募者側も身につけたスキルや知識を活かして重宝されるでしょう。
特にスタートアップのベンチャー企業にとって、市場知識を多く持った即戦力の経験者はとても歓迎されます。
また、多くの同業種転職では前職での経歴が評価され、年収アップやキャリアアップ転職にも繋がります。
ただし、同業種とはいえ人生の大部分を過ごす職場の環境は変わってしまいます。
同業種とはいえ企業内のルールや取り扱う商品・社風は会社ごとに異なるものです。
今まで築いてきたものを捨て、新しいものまた一からを築きあげる作業が必要になります。
これはあなたが思っている以上に意外とストレスが伴うものであり、この点では異業種転職と変わりません。
また、即戦力として期待され入社することで大きなプレッシャーがかかります。
思わぬところで転んでしまうリスクがあることを忘れず、転職のメリット・デメリットをしっかり見極めましょう。
同業種で経験をアピールするポイント
同業種で転職する際にはこれまでの経験や実績をアピールすることが大切です。
アピールするポイントを具体的に解説します。
どんな経験をしてきたか
面接ではどんな経験をしてきたのかは必ず聞かれる質問です。
応募する企業・職務で求められているポイントを把握し、理解していることが伝わるようにしましょう。
これらに関連した自分の強みを伝えられる経験を選びます。
この際、面接官や選考が進んだ際使い分けるためにエピソードは複数用意しておきましょう。
さらに、資格や役職に固執せず、人間性も伝わる経験を選ぶことをおすすめします。
自慢話のサクセスストーリーで終わらないよう、誠実な姿勢が伝わる文面を心がけましょう。
具体的な内容になるように意識しよう
回答は具体的な内容になることを意識してつくりましょう。
具体的な内容とは、業務内容や戦略の詳細ではありません。
自身の経験や働き方のサクセスストーリーが、初めて聞く人でも分かることを意識しましょう。
面接官が採用後の自社でこんなふうに貢献してくれるなと思い描くことができる回答がベストです。
そのためには「起承転結」のストーリー性のあるの文章を意識しましょう。
簡潔に箇条書きにしたり結果だけ書いてしまうと、伝えたいことが伝わらない可能があります。
まずはどんな課題が合って、どんな問題を見つけたかを示します。
課題に対してどのような計画を考え、対策・行動をしたのか、それにより生み出せた成果を説明しましょう。
エピソードの中に具体的な数字を入れることで、話に具体性を深めることができます。
顧客対応数や担当店舗数など、具体的な数字を盛り込むことでよりイメージしやすくしましょう。
また同僚やクライアントからの成果や人柄を表す賛辞があれば付け加えましょう。
経験を企業にどう活かせるかアピールしよう
自己PRにはこれまでの経験を応募企業でどう活かせるか、どのように働き、貢献したいかを最後に盛り込みます。
前職で上げた成果以上の結果を達成したいという抱負や意欲を伝えましょう。
「業務の幅を広げたい」や「新人指導に携われるよう経験を積んでいきたい」など、前向きな意欲を示すことが大切です。
小さな一歩でも前向きな姿勢が伝わる思いをしっかりアピールしてください。
好印象を与える志望動機
自己PRとともに大切なのが志望動機です。
採用担当者に好印象を与える志望動機とはどのようなものなのか解説します。
同業種かつ同職種の場合
自己PR、経験談に続いて同業種転職でとても重要視されるのが志望動機です。
転職理由が前向きなものかネガティブな理由からなのかを採用担当者は重視します。
転職する理由は人それぞれ異なるものです。
キャリアアップを目指す前向きな理由もあれば、前職の人間関係の悪化などのネガティブな理由の場合もあるでしょう。
ネガティブな転職理由だと同じ理由でまた転職するのでは、と採用担当者は警戒してしまいます。
だからといって嘘をついてしまえばバレた時に嘘をつく人だと思われて信頼を失ってしまうでしょう。
ネガティブな理由であっても転職理由は正直に伝え、その上で仕事への前向きな意欲が伝わることを意識しましょう。
また、即戦力になることばかりに注目をし、今ある仕事を早くこなすことができる点ばかりに注目してはもったいないです。
会社にもたらす新しい影響や環境の変化に柔軟であることも採用担当者が注目するポイントになります。
同業種で職種が異なる場合
転職をきっかけに別職種に挑戦したい転職者の方もいるでしょう。
採用担当者としては、知識・経験よりも、新しいことに挑戦する意欲・心構えや人柄を重視します。
前職種の経験から関連性を見出した新しい提案やどれくらいのモチベーションがあるかという熱意を伝えましょう。
また、応募企業ならではの特性をしっかりと読み取り、理由に取り入れたアピールすると面接官は好感を持ちます。
同業種の経験をアピールできる例文
同業種だからこそ、これまでの経験を効果的にアピールすることが大切です。
アピールする経験の種類ごとにアピールする例文を紹介します。
例1:リーダー経験
現職では化粧品メーカーでマーケティング部・シニアアシスタントとして勤めており、現在4年目になります。
入社3年目にマーケティングキャンペーンのリーダーとしてチームの中心となりプロジェクトを進めました。
その中でも特に大きな取り組みは新ブランド立ち上げです。
社内に期待も高くプレッシャーもありましたが、その分必ず成功させようという強い決意にも繋がりました。
私が特に重視していたのは業務を効率良く進めることです。
そのために、必要なタスクを細分化し、常にチーム全体の状況の把握に努めました。
繰り返し発生する業務はマニュアル化し、これにより効率よくプロジェクトを完遂することができたのです。
また、新商品はその年のプロダクトシェアNo.1を受賞し、チームマネジメントのやりがいを見出すことができました。
今後は新規事業に取り組む貴社でこれまでの経験を生かして貢献したいと思います。
例2:アシスタント経験
現職では5名の法人営業のアシスタントを行なっております。
主にな業務はスケジュール管理やプロジェクト・顧客のCRM管理などです。
現在の部署ではアシスタントは私しかおりません。
そのため、常に営業部全体の状況を把握し、自ら考えて優先順位をつけて業務に取り組むよう心がけています。
私が現在の業務に取り組む前は、クライアントの調整連絡を各営業個人のスケジュールで管理していました。
しかしこれでは部署内での業務共有ができず、他スタッフのスケジュールの把握にも手間がかかっていました。
そこで私が推奨したのは部署全体の業務をオンラインで見える化できるようCRMのソフトウェアの利用です。
営業スタッフが簡単に利用できるマニュアルを作り、透明性のある効率化を進めました。
これにより営業スタッフから「情報共有がしやすく、アポイントを取りやすくなった」と感謝をされました。
貴社に入社したあかつきには、常に新しい課題を見つけ主体的に取り組み、業務の効率化に貢献できるよう努めて参ります。
例3:実務経験
山田花子と申します。
○○大学卒業後、△△信用金庫▲▲支店に入社し、一般事務職として主に窓口業務を5年間担当しております。
1日の顧客対応数はおよそ30名、多い日は50名ほどです。
お客様のお金を預かりするとても責任を伴う職務ですが、これまでデータ管理とお預かり金のミスはありません。
ミスを未然に防ぐため、ダブルチェックを欠かさず行っております。
また、ミスを防ぐためには分からないことや困ったことをすぐに相談しあえる環境であることも大切です。
そのために、一緒に働く同僚・上司とのコミュニケーションを大切にし、誰もが相談し合える環境作りを意識しました。
貴行に入社できたあかつきには、業務内容を正確に覚え業務を通して社内外から信頼される社員を目指して参ります。
また、3年後には金融窓口に挑戦できるよう金融商品の勉強にも励む所存です。
同業種に転職する上での気をつけるべきこと
同業種の転職は有利な点が多いとしても、油断は禁物です。
同業種に転職するからこそ気をつけるべきポイントを解説します。
前職の企業情報や秘密は言わない
労働契約書や退職時の誓約書等で、同業種への転職に関する制限を設けているケースがあります。
これは顧客情報の持ち出しや商品開発に関する知識など機密情報が他社へ漏洩することを防ぐためのものです。
同業種へ転職する際には競業避止義務に関する事項がないか、事前に確認をしましょう。
前職のやり方にこだわり過ぎない
同業種とはいえ、今まで築き上げてきた信頼関係のある会社を離れ新しい会社の一員となります。
転職後も以前の会社のやり方にこだわりすぎてしまわないようにしましょう。
前職のやり方がどうであっても、会社ごとにルールややり方は異なるものです。
それに従わずに以前のやり方に固執すれば、一緒に働く新しい仲間から敬遠されてしまう可能性もあります。
転職は新しい挑戦の機会です。業務内容だけでなく、考え方や働き方にも変化が生まれるチャンスなのです。
そうした変化を逃さないためにも、「素直な心」で望んでみましょう。
人の話を聞くように努める、自分を大きく見せようとしないといった謙虚な姿勢も大切です。
同業種に転職する時の自己PRの注意点とNG例
企業・応募者ともにメリットの多い同業種への転職ですが、だからといって注意すべき点もあります。
自己PRの注意点とNG例を紹介します。
アピール内容が多過ぎて印象が薄くなる
職務歴が長くなるほど強みや生かせるアピールポイントがたくさんあるでしょう。
また、3社ほど転職を経験している方もそれぞれに成功体験談がありそれぞれが素晴らしい経験です。
しかしながら面接官の時間は限られています。
また、人間として集中力が高まる時間は私たちが思うよりもグッと短い3分ほどです。
アピール内容は多くても3つまでに絞りましょう。
そして必ず「自己PR」「経験談」「志望動機」に一貫性を意識してください。
例えば、「コミュニケーション力」を軸にする場合で考えてみましょう。
この場合は「聞く力」「論理的に伝える力」「他者を巻き込む力」など同様の意味を持つスキルをアピールします。
こうすることで内容が多すぎてポイントを失うことなくアピールできるでしょう。
文字数が少なく具体性がない
企業は自己PRから人柄や自己分析できているかを知りたいと考えています。
この2点を伝えるストーリーであれば失敗談やモチベーションが上がった体験談でも問題ありません。
ただし、成功談や経験談をひたすら話してしまう自慢大会はNGです。
また、自己PRが応募企業の求める人材像からかけ離れてしまっている場合も良い評価はもらえません。
どれだけ経験豊富であっても採用後の将来性が見えず、企業研究が足りていないと判断され選考から外されてしまいます。
NG例
自己PRは自己分析と企業研究の両方をした上でまとめる必要があります。
そのどちらもできていないと思われる、以下のような内容では良い評価はもらえないでしょう。
〈NG例文〉
「前職では営業として従事して参りました。
入社から今まで営業一本で働き、多くの新規顧客の開拓を実現しております。
前職で身につけた営業のノウハウを貴社の営業にも活かし、貢献したいと考えております」
この例文のように、具体性もなく文字数も少ない場合、採用をもらうことは難しいでしょう。
自己分析と企業研究を徹底的に行い、その上で効果的なエピソードや自分の強みを選ぶことが大切です。
同業種だからといって必ず転職できるわけではない
同業種でも、企業風土や働き方はさまざまです。
知識やスキルの面での違いよりも会社の雰囲気や仕事のやり方の違いで採用後に戸惑うケースがあります。
「隣の芝生は青い」の言葉通り、外から見る他企業は魅力的に見えるものです。
転職前にリクルーターや、同業種の仲間に応募する企業の評判や仕事ぶりを聞いてリサーチしておきましょう。
転職対策は転職エージェントを活用しよう
転職を考える際、まずは募集要項を見て自分の希望の転職は叶うのかをリサーチすることでしょう。
現職を続けながら転職を平行して行う場合、転職活動に避ける時間は限られます。
仕事の合間に求人情報を探すだけで疲弊してしまい、履歴書の準備や自己分析が進まないということもあるでしょう。
そんな問題を解決してくれるのが転職エージェントです。
彼らはンサルタントとして新しい転職先へのガイドになってくれます。
自己PRや志望動機に行き詰まった時には添削・アドバイスをくれるため、より良い内容にブラッシュアップできるでしょう。
さらに応募する企業の評判や企業ページからは読み取れない事情を教えてもらえます。
入社前にミスマッチを防ぐこともできるため、ぜひ活用を検討してみてください。
まとめ
今回は同業種に転職する場合の自己PRの書き方について解説しました。
同業種の場合はこれまでの経験をそのまま自己PRに活かすことができます。
しかし同業だからこそ、応募企業側もこれまでの実績などに注目しているものです。
具体的なエピソードを盛り込み、効果的な自己PRを目指しましょう。
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