漫画家がマンガ制作をする上で欠かせない存在がアシスタントです。

ここでは漫画家アシスタントの仕事内容と応募方法について紹介していきます。

漫画家アシスタントの仕事内容にはどのようなものがあり、どのような手段でアシスタントになるのでしょうか。

漫画家アシスタントとは

漫画家アシスタントの仕事は主に漫画家のマンガ制作補助業務になります。

漫画家アシスタントはマンガ制作補助業務の他にも事務作業や家事などをする場合もあります。

ベテランアシスタントになると実際に主要キャラクターを描くこともあるようです。

漫画家アシスタントの多くは漫画家個人に雇われる形で仕事を受けています。

最近ではマンガスタジオが社員としてアシスタントを採用するというところも出てきました。

しかし大半は漫画家個人と契約しているようです。

アシスタントは定期アシスタント・臨時アシスタント・在宅アシスタントなどに区別されています。

定期アシスタントはレギュラーアシスタントとも呼ばれています。

連載を持っている漫画家などは定期的にアシスタントをしてくれる人を募集することもあるようです。

定期アシスタントの中には一人の漫画家を専門にアシスタントをする専属アシスタントと呼ばれる人たちもいます。

臨時アシスタントは「ヘルプ」とも呼ばれており短期単発でアシスタントを必要とする場合に募集されることが多いようです。

過去に自分のアシスタントをしたことがある人に依頼をしてくるということも多々あります。

在宅アシスタントはマンガの制作現場などには出向かず自宅などで作業をするアシスタントです。

漫画もデジタル化が進んできています。

そのため地方在住でもアシスタント業務ができるようになってきました。

在宅アシスタントは今後も増えていく傾向にあります。

在宅アシスタントは漫画家からデータを送ってもらい自宅PCで作業することが多いようです。

漫画制作ソフトでベタ塗りやトーン貼り・背景などの描画作業をデジタル化している漫画家も増えています。

漫画家アシスタントの仕事

漫画家アシスタントの仕事は基本的に下記のような作業になっています。

• 漫画のキャラクター以外を描く
• ベタなどの塗り作業をする
• 修正箇所を塗る
• スクリーントーンなどを貼る
• 下地を消す

漫画家本人でなくてもできる作業が漫画アシスタントの仕事です。

デジタルで制作する場合にはこれらの仕事をパソコンやタブレットで行います。

手書きとデジタル両方で制作する場合には手書き原稿をスキャンする作業もアシスタントの仕事になるようです。

漫画のキャラ以外の箇所を描く

漫画の主要キャラクターなどは漫画家本人が描きそれ以外をアシスタントが担当する場合が多くあります。

漫画制作は漫画家とアシスタントが完全分業されている場合がほとんどです。

漫画家アシスタントは背景や群衆・効果線や影などを担当することが多くあります。

その他に漫画家の指示にあわせてストーリー展開に必要な効果線等を描き込んでいく作業がアシスタントの仕事です。

ベタ塗り

黒く塗りつぶす作業をベタ塗りといいます。

髪の毛など細かな部分から背景まで漫画家の指示通りに黒く塗りつぶすベタ塗りの作業。

これはアシスタント業務の中でも最も多い作業です。

指示された部分や枠などを、墨がはみ出さないよう丁寧に塗らなければなりません。

アシスタントに最も多い業務ではあるのですが髪の毛などのつやを表現する作業などはテクニックが必要となります。

基本的な作業ではあるのですが自身のスキルによって任せてもらえる内容が変わってくるでしょう。

ホワイトをかける

はみ出した部分を修正液など「白」で塗る作業です。

ペン入れ後のはみ出した部分は修正液などで修正します。

またベタ塗りした墨の上に白色を入れて光やつやなどを表現場合もあります。

この作業も漫画家アシスタントがすることの多い作業です。

スクリーントーン処理

服の柄や髪の毛を表現する際にスクリーントーンという柄付きのフィルムを使用する場合があります。

漫画家アシスタントはスクリーントーンの切り貼りもすることになるでしょう。

スクリーントーンをスクリーントーン専用ナイフやアートナイフなどを使用して絵柄にあわせて切り取ります。

その切り取ったスクリーントーンを原稿の指示されたところに貼り付けてひとつの作業が完了です。

デジタルの場合にはアプリに入っているトーンの図柄を画面上でデジタル原稿に貼り付けることになります。

手書きの場合には1枚のフィルムになっているスクリーントーンを使用する場合が多いようです。

スクリーントーンは値段が安価ではないためミスを出さないように気を付けて作業しましょう。

スクリーントーン処理は細かい作業になるので技術が必要になります。

消しゴムかけ

下書きの線を消しゴムで消す作業のことをいいます。

これもアシスタントの仕事に多い業務の1つです。

ペン入れが終わった後に余分な下書き線をきちんと綺麗に消さないと印刷に線が写り込んでしまうことがあります。

そのためにも簡単ですが重要な作業になります。

また消しゴムかけの力加減を間違うと原稿用紙がぐしゃぐしゃになってしまうこともあります。

簡単で単純なことですが気を付けなければいけない作業です。

 

漫画家アシスタントになる方法

漫画家のアシスタントになるためには下記のようにいくつかの方法があります。

• マッチングサービスを利用する
• SNSを利用する
• 雑誌のHP
• 学校の紹介

これらを活用し自分からアシスタントに応募することで漫画家アシスタントの仕事に就ける可能性が広がります。

その他にも雑誌編集者やアシスタント仲間などの紹介で仕事を得ることもあるようです。

マッチングサービス

サイト検索をするとマッチングサービスがいくつか上がってきます。

これらのサービスにはアシスタントを探している漫画家からの求人情報が掲載されています。

「いつ」「何ができる」人が欲しいという細かな情報掲載されているため自分に合った仕事が探しやすいでしょう。

掲載雑誌の名前や作品名なども記載されている場合もあるため自分にできる内容の仕事に応募することが可能です。

またピンポイントで「背景の描画」や「トーン仕上げ」などしてほしい仕事内容を指定してくる場合があります。

そのため自分の得意分野を活かした仕事ができるでしょう。

マッチングサービスの募集記事の中には漫画家の担当編集者がアシスタントを募集をしていることもあります。

編集者は自身の所属している出版社や担当漫画家名などを記載している場合があるでしょう。

情報を定期的に見ていくことで自分があこがれている漫画家のアシスタントができる可能性がでてきます。

マッチングサービスには自分から「アシスタント先募集」として登録することも可能です。

その場合には受けられる作業や得意な作業を明記しておくことが仕事獲得につながる場合もあります。

SNS

SNSで自身のポートフォリオを掲載しアシスタント希望の旨を発信する方法もあります。

自分から発信の場合には自分のスキルや得意分野などできることを見てわかるようにしましょう。

自分で描いたものをポートフォリオとしてSNSに掲載することが重要です。

自分の作品を見てもらうことで仕事の依頼が来るようにします。

SNSで自分からアシスタントになりたい旨を発信する場合には依頼したい相手からの連絡を待つことになるかもしれません。

またSNSを通じてアシスタントを募集している漫画家がいる場合もあります。

そのため日頃から自分で情報取集することも重要になります。

雑誌HP

出版社の漫画雑誌HPなどでアシスタントを募集している場合もあります。

募集している雑誌に現在連載中の漫画家がアシスタント募集している場合もあるようです。

運が良ければ有名漫画家の仕事を間近で見ることができるかもしれません。

学校のつて

専門学校などでは講師や卒業生の漫画家からアシスタントの紹介依頼がくることもあります。

講師が現役プロ漫画家などの場合もあるため、いろいろなつながりでアシスタントの求人があがってくるようです。

アシスタントの求人が集まりやすいのは専門学校の特徴でしょう。