営業職の転職活動で大事な基準の1つは商材が「有形」か「無形」かということです。
当たり前のことですが、同じ営業でも業界・企業ごとに営業手法は変わります。
また法人向け(BtoB)なのか個人向け(BtoC)なのかという点でも異なるでしょう。
今回の記事ではその中で有形商材の営業に転職する方法を紹介します。
果たして有形商材の特徴や必要なスキルにはどんなものがあるのでしょうか?
面接で聞かれる実際の質問例と併せて具体的に掘り下げますので参考にしてください。
Contents
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有形商材の営業に転職する方法を解説
まずは有形商材への転職を解説する前に応募者が考えなければならない問題があります。
それは「どんな営業スタイルで」「どんなものを」「誰向けに」売り込むのかということです。
その3つの要素を具体的に定義すると以下のようになります。
- 営業スタイル(新規開拓か既存ルート営業か)
- どんなものを(有形商材か無形商材か)
- 誰向けに(個人向け(BtoC)か法人向け(BtoB)か)
この3つをしっかり考えて明確にすることで応募者が目指すべき営業職が可視化されるのです。
例えばIT業界での営業は大体既存ルート・無影商材・法人向けという組み合わせになります。
有形商材の場合ですと不動産営業は新規開拓・有形商材・個人向けという形です。
この3つの要素を組み合わせてどの営業が自分に向いているのかを考えましょう。
有形商材の主な種類
それではまず有形商材の主な種類について紹介します。
転職を考えている方はどの業界に行きたいのか参考にしてください。
メーカー
まず1つ目がメーカー、すなわち「ものづくり」に特化している業界です。
食品・自動車・衣類など形あるものを扱っており「製造業」とも呼ばれています。
商品の企画から製造・販売まで一気通貫で担っているために一貫性が非常に強いです。
しかし多くのユーザーに届けなくてはいけないため、直営業では集客が厳しくなります。
そのためユーザーへの直接販売ではなく商社・代理店を通して販売することが多いです。
たとえば携帯電話の3大キャリア(NTTドコモ・au・ソフトバンク)がそうでしょう。
代理店を全国に設置して自社製品のメリットや新機能などを代理で説明してもらいます。
場合によっては価格を下げたり成果報酬を支払ったりする形の営業です。
商社
商社営業はメーカーからロット購入で安く仕入れて代理店やユーザーに高く売る仕事です。
日本だと有名なのは大手の5大商社がそうであり、多くの企業とコネクションがあります。
大きく分けて様々な商品を扱う総合商社と特化した商品を扱う専門商社に2分されます。
メーカーと販売店の中間に位置するので1番年収が高く稼ぎやすい仕事でしょう。
しかし常に最新の情報をキャッチして知識を備えておく必要があります。
顧客にプレゼン・販売を行う時はメーカー営業に同伴してもらう場合が多いです。
不動産
そして3つ目が不動産営業であり、ある意味最もわかりやすい有形商材でしょう。
衣食住のうちの「住」を担っているので、誰もがどこかで関わることがあります。
具体的には不動産販売・不動産販売仲介・不動産賃貸仲介の3つが主な業務内容です。
非常に高額な買い物となるので1件成約させるだけでも大変でノルマも厳しくなります。
高いインセンティブをもらうことができますが、その分高いハードルが要求されるのです。
ハイリスクハイリターンの仕事なので稼げる人と稼げない人で二極化します。
・商社はメーカーと販売店の中間に位置するので稼ぎやすい
・不動産営業は高額な買い物であるため成約までが大変である
有形商材営業の特徴
それでは有形商材営業の特徴について解説していきましょう。
難易度は比較的低い
まず1つ目に無形商材営業と比較して難易度が低いということです。
具体的な商材があるために説明するよりも前に実際に触らせることができます。
それが顧客のニーズとマッチしたものであれば販売までは簡単です。
例えば車だと実際に車に乗ってもらえれば購入後のイメージは持ちやすいでしょう。
他にも携帯電話やPCなどはお店に飾ってある展示品を操作してもらうだけでも違います。
無形商材の場合ヒアリング力と提案力が非常に重要になるので説得までが大変です。
しかし有形商材の場合は詳細に魅力を説明する必要はありません。
そのため未経験であったとしても成約までのハードルはやや低めです。
商品そのものの魅力に左右されやすい
2つ目にその商品そのものの魅力に売上が左右されやすいということです。
無形商材に比べて利益率が低い原因はこの「商品の魅力」にあります。
無形商材は確かに営業のハードルが高く売上もそれに左右されるでしょう。
その分ヒアリング力と提案力次第で大きな利益を生み出すことができます。
要するに自己プロデュースさえしっかりしていれば幾らでも利益が出せるのです。
それに対して有形商材はどれだけ自己プロデュースしようとしても商品が全てになります。
商品の中身が顧客の求める期待値に到達していなければ購入されないのが短所です。
売り方が限られている
そして3つ目に販売の仕方が限られるということではないでしょうか。
これも無形商材営業と比較した時の有形商材営業の弱点です。
たとえば無形商材の場合は形がない分柔軟かつ多角的な提案ができます。
1つのアプローチがダメでも別のアプローチで成功させることができるのです。
高度な思考力と想像力でいくつもの答えを作り出すことで高い利益を生み出します。
一方で有形商材は商品の魅力が顧客のニーズと噛み合わなかった時点で成立しません。
第一印象で「この商品買おう」と思ってもらえなければそれは不可能なのです。
そのため商品の企画・開発の段階でその売り方までもが決まってしまいます。
・無形商材営業に比べて利益率が低くなりがち
・そもそも商品の開発・企画の段階で8割が決まる
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有形商材営業に必要なスキル
それでは有形商材営業に必要なスキルとははたして何でしょうか?
プレゼン力
まず1つ目が商品を魅力的に見せるためのプレゼン力です。
多くの場合有形商材はお客様が購入予定なので話は進みやすいでしょう。
しかし購入決定を決める最後の決定打となるのが営業マンの説明能力です。
ここでしっかり商品の魅力をアピールできないと購入にはつながりません。
「この商品を使うとどんな効果があるんだろうか?」という疑問を顧客は抱いています。
その疑問を解消するようにして商品の魅力をアピールするスキルが求められるのです。
いってみればダイヤの原石を磨き上げてダイヤにするものだと思ってください。
どんなダイヤも人が磨き上げて初めて資産価値のある商品になります。
商品に対する知識
そして2つ目に商品そのものに対する知識・理解が欠かせません。
まず営業マン自身が商品の魅力をわかっていないと効果的なプレゼンは不可能です。
その理解のためにも1度お客様に提案する商品を使ってみるといいでしょう。
どんなに素晴らしい知識があっても体験による裏付けがないと説得力が出ません。
たとえば有名ブランドのお店は店員が自社の製品を着用して営業・販売しています。
これは実際にその服を着てみなければ着心地や魅力を顧客に説明できないからです。
体験による裏付けをしっかり持っておくとより商品への理解が深まるでしょう。
・実際にその商品を自ら使うことで説得力のある商品説明が可能となる
有形商材営業に向いている人の特徴
それでは有形商材に向いている人の特徴を解説しますので参考にしてください。
話が上手い
まずはスキルの項目でも述べていますが話し上手な人が好まれます。
ここが無形商材とやや違うところで、無形商材の場合は徹底したヒアリングが重要です。
顧客の悩みを傾聴しそれに対する解決策を提案しなければなりません。
すなわち0から1を生み出すことが無形商材営業に求められる営業能力です。
それに対して有形商材営業は商品があるので0から1を生み出す必要がありません。
既にある1という商品の魅力をプレゼンによって10にまで膨らまします。
つまり宣伝の仕方・伝え方1つで商品が面白くもつまらなくもなるのです。
ここをまずしっかり押さえておきましょう。
売っている商品に興味がある人
そして2つ目に販売している商品そのものに興味がある人ということです。
自社の製品に魅力を感じていなければ、顧客に良いプレゼンはできません。
確かに話し上手であることは大事ですが、何より大事なのは商品への「想い」です。
商品に対する想いがなければ、話し上手でもお客様はその説明に魅力を感じません。
本当にその商品を買うかどうかの決め手はそこにあるのではないでしょうか。
・魅力的な商品を開発・販売している企業へ転職しよう
有形商材営業の面接で聞かれることとその回答例
有形商材営業の転職面接ではどのようなことを聞かれるのでしょうか?
志望動機の例
「どうしてわざわざ他の会社ではなくこの不動産にしようと思ったのですか?」
「御社の販売している家の建築方法とその販売の仕方に魅力を感じたからです。
特に床材や柱の材木などは御社が独自で仕入れた素材を用いているとの説明がありました。
非常に高価格ではありますが、その分とても品質の高い家を提供してくださっています。
前職では常にお客様に寄り添った商品紹介を心がけ、売上120%アップを果たしました。
御社の営業でもこの経験を活かして商品の魅力をより多くのお客様にお届けし貢献します。」
不動産業界の例としてなぜその会社にしようと思ったのかという志望動機への質問です。
その会社独自の建築や商材に触れているというのがとても好感が持てます。
また前職とのつながりや具体的な成果もしっかり示している回答でしょう。
覚悟・決意を試す例
「うちは割と飛び込み営業が多いけど大丈夫ですか?」
「はい、たとえ新規のお客様であったとしても臆せず飛び込む勇気はあります。
前職では1日で多いときは40〜50件は飛び込みで営業をかけていました。
最初のうちは上手くいかなくて苦心した部分もたくさんあります。
しかし3回・4回と行くうちにお客様も徐々に受け入れてくださるようになったんです。
お陰で3ヶ月で売上50%アップを達成し営業所1位になることができました。
この時の経験を御社の仕事に活かして事業に貢献いたします。」
会社によりますが、飛び込み営業でも大丈夫かという覚悟を聞いています。
新規開拓の場合は何よりもフットワークの軽さと体力が求められるでしょう。
その経験を実績とともにしっかり挙げており、迷いがありません。
発想力・提案力を問う例
「この商品の売上あまり良くないけど、どうすれば売れると思う?」
「そうですね、まずこの商品は〇〇なところが問題なのではないでしょうか。
私もこちらの商品は使用したことがありますが、工夫がもう少し欲しいところです。
宣伝の仕方や発想のベースはすごくいいので、あとは××という機能を加えるといいでしょう。
またターゲット層や集客の仕方ももっと若年層に向けたものにするといいと思います。」
いわゆる商品の魅力をどのように宣伝するか?という発想力を問う質問です。
実際に使用した体験を基に話しているので説得力があります。
また面接官だからと遠慮せずに堂々と自分の意見を述べているのも好印象でしょう。
営業未経験の人は有形商材営業がおすすめ
営業未経験の女性の転職はまず有形商材営業がおすすめです。
商品の魅力を説明するところからのスタートなので未経験でもやりやすいでしょう。
無形商材営業となると非常に抽象的かつ論理的な提案力と発想力が求められます。
そのため営業未経験で無形商材営業となるととてもハードルが高いです。
1の商品を10にまで膨らませてその魅力を説明する工夫をまず練習してみましょう。
そういう身近なところからでも始められるのが有形商材営業の魅力です。
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有形商材営業の将来性
今は「風の時代」といわれ、何でもIT化が進み無形商材営業の需要が高まっています。
その一方で有形商材営業の将来性はあまり良くないとまで噂されがちです。
しかし、有形商材も無形商材も形は違えど「思い」が大事であることは変わりません。
お客様がその商品を買うと決める時はその商品を販売してくれた人の魅力もあるはずです。
どんな仕事であっても最後は常に「人対人」であるという本質は変わらないでしょう。
その意味では時代が変わっても有形商材営業はまだまだ続いていくのではないでしょうか。
転職の悩みは転職エージェントに相談しよう
有形商材営業として転職しようとしてもどこに転職すればいいか分からない人も多いでしょう。
そういう方は是非転職エージェントに登録・相談してみてください。
プロの見地から有形商材営業の転職に関するアドバイスをもらえます。
また表には出していない非公開求人も紹介してくれるので安心して転職活動できるでしょう。
素敵なキャリアパスを築いていくためにも積極的にエージェントを活用してください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は女性が有形商材の営業に転職する方法を解説してきました。
有形商材営業は商品の魅力を膨らませて伝え販売するお仕事です。
そのため異業種からであったとしても比較的とっつきやすいでしょう。
無形商材営業の需要が高まっていますが、有形商材も「人」が大事なのは同じです。
そのことを意識して素敵な転職を実現してください。
転職成功への近道は自分にあった転職サイトを見つけること!
転職サイトはそれぞれ特徴や強みが異なります。
そのため、転職成功には自分の目的や希望職種にあった転職サイトを見つけなければなりません。
- 種類が多すぎて、どれを選べばいいかわからない
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以下に転職サイトの選び方と比較を紹介します。
是非参考にしてみてください!
転職サイトの選び方
転職サイトは以下のような進め方で選ぶと最適なものを選ぶことができます。
- 「エージェント型」と「サイト(求人広告)型」を使い分ける
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これらをより詳しく見ていきましょう。
「エージェント型」と「サイト(求人広告)型」を使い分ける
転職サイトは大きく分けて2種類存在します。
- エージェント型:担当のキャリアアドバイザーがついて転職活動のサポートをしてくれる
- サイト(求人広告)型:求人広告が掲載されており、自身で転職活動を進める
それぞれメリット・デメリットはありますが、転職の成功率を上げるのであれば使い分けが重要です。
各サイトで扱っている求人も異なりますので少し面倒かと思っても満足のいく転職をするために使用してみてください。
転職目的や職種など希望から選ぶ
すでに転職の目的が定まっている人もいることでしょう。
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先述した通り、転職エージェントは求人が多いです。
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