このページでは面接で「急な残業に対応できますか？」と質問されたときどのように答えるのが良いのか解説しています。

面接官の質問の意図を知れば、単に「対応可能です」と答えるよりもより良い回答方法が見えてくるでしょう。

質問に対する回答例や逆質問でのポイントも紹介しますので参考にしてください。

面接で「突然の残業命令について」聞かれた時の答え方

面接で「急な残業に対応できますか？」と聞かれた際に、嫌だからといって「無理です」とは言い辛いです。

この質問に対しては基本的に「できる限り対応いたします」と回答するのが良いでしょう。

対応ができない日があるなど事情があれば併せて伝えます。

また質問に答える際には嫌な態度や嫌な顔をしないように気をつけましょう。

この質問では仕事に対して前向きかどうかを判断されることになります。

ただしあまりにも残業の対応ができることを熱心に伝える必要はありません。

仕事の効率化を考えると、長く残業することは良くない印象を与えてしまうからです。

「残業」について聞かれる理由とは

面接官は「残業」についての質問をするときに、仕事に対する熱意や姿勢を見ています。

ここで嫌な顔をしたり残業をするつもりがないという態度をとったりするのでは「会社に貢献する気持ちが無いのかな」と思われてしまうでしょう。

面接官はこの質問であなたがどのような気持ちで仕事に向き合うのかを判断します。

入社後に「残業があるなんて聞いていなかった」というトラブルを避けるために質問をするケースもあるようです。

仕事に対する熱意を知りたい

面接官は仕事に対する熱意を知りたいと思っています。

残業は嫌だなと思う人は多いです。ですが嫌なことに直面した時こそ仕事に対する姿勢が見えてくることがあります。

面接官は「急な残業に対応できるかどうか」を質問することで、嫌なことにどう向き合うのかを知ることができるのです。

「残業をすることが社会人としての美徳」というわけではありません。

どれだけ仕事に熱意を持っているか・会社に貢献する気持ちはあるのかが大切なポイントになります。

残業について事前に認識させたい

面接中に残業に関しての話題を出すことで「残業があるかもしれない」ということを認識させる効果もあります。

採用後に残業について認識の齟齬が出ないようにする意味でもこの質問は大切です。

入社してから「聞いていた条件と違う」とならないためにも、残業に関してはきちんと認識しておきましょう。

「残業」について聞かれた時の回答例

残業に関して質問された時には「基本的に対応が可能である」ということをベースに据えて答えます。

できるだけ前向きな回答をすることで、仕事に対する熱意をアピールしましょう。

面接官の意図を理解して印象の良い回答をしてください。

「残業できます」が基本の回答

残業に対しては「残業できます」「急な残業にも対応可能です」とすることが基本になります。

また回答をそれだけで終わらせること無く、仕事への熱意も併せて伝えることができると良いでしょう。

企業によっては就業時間内の帰宅を目標にしている場合もあります。

残業可能だということを大袈裟にアピールしすぎないよう注意してください。

回答例はこちらです。

• 「現職でも繁盛期には残業をしておりますので残業に抵抗はありません。やむを得ない場合はできる限り対応したいと思います」

時間外労働にも前向きな姿勢を見せよう

残業が嫌だと感じることは面接官も承知しています。そのうえで業務上嫌なことに対応する姿勢が重要なポイントです。

残業が嫌だからといって残業について質問された途端に嫌な顔をしてはいけません。

残業についても前向きな姿勢を見せることで印象が良くなります。

回答する時は面接官の意図を汲みながら自分の言葉で話しましょう。

回答例はこちらです。

• 「貴社の業務において就業時間に波があることは想定しております。通常の業務を効率的に行うことを意識しながら、必要な時には残業や休日の出勤を行うことができます」

できない場合は理由を具体的に伝えよう

どうしても残業ができない事情がある時には「残業はできません」だけの回答は避けましょう。

なぜできないのか具体的な理由とセットで答えます。理由は正直に本当のことを伝えましょう。

またその場合でも会社に貢献したい気持ちがあることも伝えます。

回答例はこちらです。

• 「できる限り対応したい気持ちはあるのですが、家庭の事情によりお断りするケースがあるかもしれません」

面接官からさらに詳しく理由を聞かれた際には「親の介護があり……」「子どもが病気になった場合には……」など正直に答えてください。

その際もし可能であれば「1時間程度でしたら対応可能です」といった代替案を提案するのも良いでしょう。

「残業」について聞かれた時のNG例

面接官が残業について質問するのは、会社に貢献する気持ちがあるのかどうか知りたいためです。

会社に貢献する気持ちが見えない回答や、仕事に対してやる気のない回答はNGとなります。

NG回答例を紹介しますので注意してください。

「残業できません」と即答する

残業は絶対にしないという態度を見せるのは良くありません。

さらに残業について質問されてから「できません」と即答してしまうのも印象が良くないです。

面接官は「会社に貢献するつもりがない人だな」「仕事にやる気が無いのだろうな」と考えるでしょう。

残業代の詳細を聞く

残業代や手当については気になる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが残業について質問されたときに細かく残業代について聞くことはおすすめできません。

金銭に関わることをきちんと確認しておきたい気持ちは分かります。

しかしあまり細かいことを聞きすぎると「お金に執着しているのかな」という印象を与えてしまうでしょう。

面接官が残業について質問するときは「仕事への熱意」を知る意図があります。

残業代について詳しく聞くことは的はずれな回答といえるでしょう。

どうしても気になるのであれば「どのような業務が発生しますか？」というふうに、業務についての質問をしてください。

金銭ではなく業務に関心があることをアピールしましょう。

嫌そうな態度になる

面接中は態度や仕草も見られています。

残業という嫌なことに対して嫌そうな態度を見せれば、社会人としての常識やマナーを疑われてしまいます。

たとえ嫌なことだったとしても、嫌な態度を取らないことは社会人として当然の振る舞いです。

残業は嫌だなと思っても決して態度を変えたり嫌な表情をしたりしないようにしましょう。

曖昧な回答をする

曖昧な回答も避けてください。

「もしかしたらできるかもしれませんが、入社後だったら分かるかもしれません」といった答えは、結局何の情報も伝えていません。

その場でできるかどうか・できないのであれば明確な理由を答えてください。

曖昧な回答をしてしまうと「決断力が不足しているのかな？」「とっさの判断力がないのかな？」と思われてしまいます。

仕事をする態度をアピールできるチャンスですので、具体的な回答をするよう心がけてください。

逆質問で「残業」について質問するのは？

面接では「最後になにか質問はありますか？」と聞き、応募者からの逆質問を受け付けることがあります。

このときについ残業について詳しく聞きたくなってしまうこともあるでしょう。

ですが逆質問をする際にも注意しておかなくてはいけないことがあります。

疑問に思ったことをすべて聞くべきではありません。

基本的に「残業」について質問するのは避けよう

基本的に残業など時間外労働について質問することは避けましょう。

面接官はあなたが気になっているポイントをチェックするために逆質問の時間を設けているはずです。

逆質問のときに残業のことを聞いてしまうと面接官は「働く意欲がない人かな？」「休みばかり気になる人かな？」といった感想を持つでしょう。

気になったからといって残業について率直に聞いてしまうとマイナスな印象を与えてしまいます。

その他のNG質問をチェック

逆質問をする際には他にも気をつけなければならない点がありますので注意してください。NG質問の例を紹介します。

• 「貴社の取扱商品な何ですか？」
• 「貴社の営業理念を教えて下さい」

応募する企業について勉強不足が伝わってしまう質問はNGです。

調べたらすぐに答えの出る質問をするということは、調べてこなかったと同じことになります。

面接官は企業に興味のない人材を採用したいとは思わないでしょう。

• 「業務が上手くいかなかった場合はどうなりますか？」
• 「入社してから教えていただけますか？」

企業は採用後活躍できる人材を求めています。業務に対して自信がなかったり不安を感じていたりする質問は良くありません。

• 「福利厚生はどうなっていますか？」
• 「ボーナスの支給実績を教えて下さい。」

仕事への興味が薄いと感じられる質問も避けましょう。

こういった待遇は求人情報にも記載されていることが多いので、事前に調べておけば済む話です。

逆質問を活用して「残業」について聞きだすポイント

残業について逆質問で聞くのは良くないという話をしました。とはいえ残業についての待遇はとても気になります。

そのような場合は逆質問をうまく利用して情報を引き出しましょう。

知りたい内容と合わせて努力面を伝える

残業について聞きたい場合には、ストレートに「残業はどれくらいありますか？」と聞くのではなく努力するポイントなどを質問しましょう。

質問例はこちらです。

• 「繁盛期に成果を上げている先輩はどのようなスケジュールで業務を行っているのでしょうか？」
• 「チームの戦力となれるよう残業がある時には対応したいと考えているのですが、皆さんはどれくらい残業をされているのですか？」

このように「会社に貢献したい」「努力したい」という気持ちを最初に伝えましょう。

OG訪問時に聞いてみよう

もしOG訪問の機会があるのであれば会社の実態を聞いてみてください。

残業についても情報をもらえるかもしれません。実際に勤務している人からの情報はとても参考になります。

この場合は「残業はどんなときに発生しますか？」「残業はどのくらいありますか？」とストレートに聞いても大丈夫です。

面接で「残業」について話がなかった時は？

もし面接で「突然の残業命令について」質問されなかった時には自分から質問してみてください。

逆質問のNGと同じように「残業はありますか？」とストレートに質問するのは避けましょう。残業代を聞くのもNGです。

こちらから質問する場合は、相手からの良い印象を損なわないよう注意します。

「残業については募集要項にあった通りでしょうか？」というふうに、予め調べてきたことをアピールするのが良いでしょう。

この場合、面接官から説明があった後何度も面接官の説明を掘り下げて質問を重ねることはNGです。

理想は「残業だけに興味がある」と感じさせないようにすることになります。

面接での突然の質問に対応するために徹底して対策しよう

面接は転職に成功するかどうかの重要なポイントになります。

面接官の意図を汲み取りながら突然の質問に対応できるよう備えておきましょう。

ある程度パターンが決まっている質問やよくある質問も多くあります。

対策をするためにぜひ転職エージェントに相談してみてください。

質問は業種によっても変わってきますので、エージェントと一緒に対策を取りましょう。

面接対策は転職エージェントを活用しよう

決まったパターンの質問や社会人としてのマナーなどの面接対策はどうしても一人ではカバーしきれません。

そんな時は転職エージェントを活用しましょう。

自分だけでは気づかなかったポイントなども確認できます。しっかりと面接対策をして転職後も活躍してください。

まとめ

面接で残業について質問された場合は基本的に「対応可能です」という考えをベースに答えます。

それに加えて自分の熱意や前向きな姿勢をアピールしましょう。

事情があって残業が難しい場合は前向きな姿勢とともに事情を説明します。

大切なことは面接官の質問の意図を汲むことです。

逆質問でもアピールできるポイントがありますので、面接対策をしてから面接に挑みましょう。

面接対策に迷ったら転職エージェントに相談してみてください。