転職活動をするなかでポータブルスキルという言葉を目や耳にしたことがある人もいるかもしれません。
ポータブルスキルは厚生労働省も提唱している言葉です。
具体的には「業種や職種が変わっても通用する、持ち出し可能な能力」を指します。
特に社会経験が豊富な35〜55歳の人材を有効的に活用することで人材市場の活性化をはかることを目的としています。
この記事ではポータブルスキルが女性の転職にどのように有利に働くかについて解説します。
ポータブルスキルを身につけるための方法についても紹介しますので参考にしてみてください。
Contents
ポータブルスキルを身につけよう
ポータブルスキルを身につけることでなぜ転職が有利になるのでしょうか。
日本では終身雇用制度が当然とされた社会が形成されてきました。
つまり1度入社した会社に定年まで在籍し勤め上げることが当たり前と考えられていたということです。
ただ、時代の流れとともに雇用形態や働き方も変化しています。
IT化の流れに沿ってグローバルな働き方も浸透してきました。
こうした市場のなかで企業が勝ち抜いていくには特定の能力だけでは対応できない状況が生まれてきています。
こうした状況を打開するために企業は特定の業種に拘らずに幅広く活躍できる人材の確保に力をいれるようになってきました。
これがポータブルスキルが求められるようになった背景です。
採用や人事の際には専門性とあわせてポータブルスキルが重要視されるケースが増えています。
転職活動においてもポータブルスキルに当てはまる能力を重視する企業が増加しているのが現状です。
こうした背景から転職活動を少しでも有利に進めるためにポータブルスキルを身につけることが重要視されています。
ポータブルスキルはどんなもの?
ポータブルスキルとは具体的にどのような能力を指すのでしょうか。
ポータブルスキルは具体的には3つの種類に分類することが可能です。
「対課題スキル」「対自己スキル」「対人スキル」の3種類となります。
ここでは3つの具体例をあげて解説します。
対課題スキル
仕事で与えられた課題に対してどのような解決策を生み出すことができるかが問われるスキルです。
仕事をする上では多くの課題や問題が生じます。
これらに対してどのように対応するかによって仕事にかかる時間や成果にも差が出てくるでしょう。
対課題スキルをより具体的に分析してみると8つの種類に分けることができます。
「発想力」「機動力」「変革力」「試行力」「分析力」「確動力」「推進力」「計画力」の8種類です。
さらにこれらを2つのグループに分けると次のようになります。
・クリエィティブな思考=「発想力」「機動力」「変革力」「試行力」
・論理的な思考=「分析力」「確動力」「推進力」「計画力」
同じ対課題スキルでもこのように細分化することができます。
クリエイティブな思考を持つ人は課題を自分でみつけることからスタートするタイプです。
自分でみつけた課題に対してどのように解決していくかの道筋を考え臨機応変に対応することができます。
新しいアイデアを思いつく「発想力」、臨機応変に状況に応じた対応ができる「機動力」など。
さらに常識に囚われない「変革力」、情報が少ないくても判断できる「試行力」これらがポータブルスキルとなります。
論理的な試行を持つ人はひとつのことを深掘りできるタイプです。
物事を深掘りできる「分析力」、正確性が高い作業ができる「確動力」など。
さらに目的に対して邁進する「推進力」、計画を順序立てて組み上げる「計画力」これらがポータブルスキルとなります。
対自己スキル
対自分スキルは自分の行動や考えをうまくコントロールできる能力です。
ポータブルスキルとしては周囲にいる社員の対自己スキルを見抜く力を身につけることも必要となります。
個々の対自己スキルを見抜くことで長所を生かした職務に就けることができるなどのメリットがあるからです。
対自己スキルも8つに分類することができます。
「冒険力」「曖昧力」「瞬発力」「決断力」「慎重力」「持続力」「規律力」「忍耐力」の8種類です。
さらにこれを2つのグループに分けること次のようになります。
・即決派=「冒険力」「曖昧力」「瞬発力」「決断力」
・慎重派=「慎重力」「持続力」「規律力」「忍耐力」
即決派と慎重派は真逆のタイプとなりますがそれぞれに長所があります。
対人スキル
対人スキルはいわゆるコミュニケーション能力のことです。
仕事は組織のなかで行います。
そのため他社とのコミュニケーション能力の高さは業務を遂行する上でも重要視されるポイントです。
対人スキルも8つに分類することができます。
「主張力」「否定力」「説得力」「統率力」「傾聴力」「受容力」「支援力」「協調力」の8種類です。
さらにこれらを2つのグループに分けると次のようになります。
・主張や説得で進めるタイプ=「主張力」「否定力」「説得力」「統率力」
・相手の意見を尊重する=「傾聴力」「受容力」「支援力」「協調力」
主張や説得力で物事を進めていくタイプは、自分の意見をしっかりと伝えることができます。
それだけでなく自分の意見を納得させることができる行動力も伴っています。
自分の意見を出せる「主張力」、相手の意見を指摘できる「否定力」。
また、相手を納得させることができる「説得力」、リーダーとして統率できる「統率力」これらがポータブルスキルです。
相手の意見を尊重するタイプは、相手の意見をしっかりと聞いた上で受け入れることができます。
相手の話をしっかり聴く「傾聴力」、相手を受け入れる「受容力」。
さらに、相手に配慮する「支援力」、集団行動ができる「協調力」これらがポータブルスキルです。
なぜポータブルスキルは重要なの?
ポータブルスキルが重要視されるのはなぜでしょうか。
女性が転職する上でポータブルスキルが重要視される理由について解説します。
転職に役立つから
ポータブルスキルは持ち出すことが可能な能力です。
そのため転職先でも活用することができます。
ポータブルスキルをアピールすることで転職先に評価されやすくなるという点はメリットです。
転職先の企業とマンチングしやすいということは転職先の選択肢を広げることができるでしょう。
転職先で成果を出すために必要
ポータブルスキルは自分が持つ能力をさらに開発するために役立ちます。
転職先で業務を行うために必要な専門知識や技術、仕事の進め方、対人能力などをさらに強化させることができます。
ポータブルスキルは転職先でしっかりと成果を出すためにも必要な能力です。
20代の転職ではポータブルスキルが重視される
企業によってどのような人材を求めているかは異なります。
ただ多くの企業が若手で成長が期待できる人材を求めているのはひとつの傾向として考えることができるでしょう。
20代での転職を検討している場合、社会人経験の少なさや技術的な課題がある可能性が高くなります。
応募先の企業がどのような人材を求めているのかをしっかりと把握することは大切です。
企業の将来を支えることができる人材であるとアピールするためにもポータブルスキルは重要な役割を果たします。
経験値や技術力だけをアピールするよりも企業のビジョンについてしっかりと理解しましょう。
その上で職務を遂行できる能力が高いとアピールできればさらに有利になります。
ポータブルスキルを基準とした採用活動を行う企業も増えてきています。
決断力や判断力にたけた人材であれば資格や技術がなくても成長のスピードでカバーすることが可能です。
企業はこうした人材の確保を求めています。
特に20代での転職であれば経験値よりもポータブルスキルの高さをしっかりとアピールすることがスムーズな転職につながるといえます。
ポータブルスキルはこんな時に役立つ!
ポータブルスキルを身につけることで転職だけでなく実際に業務を行う上でも役立つことがたくさんあります。
ここからはポータブルスキルが役立つ場面について解説します。
自分の弱点を補うことができる
ポータブルスキルを身につけることは自分の弱点の補強にもつながります。
ポータブルスキルがどのようなものであるかを理解することで、今の自分に足らないスキルはどれかを把握することができるからです。
自分が仕事に対してどのようなレベルやスキルを目指しているのかをはっきりとさせることでスキルアップにもつながります。
転職の自己PRに説得力を持たせることができる
ポータブルスキルを身につけることで得られるメリットは弱点の補強だけではありません。
転職の際には自己PRを行うことが大半です。
その際、技術力やこれまでの実績などを語る人は多くいます。
そこにさらに説得力をプラスするための武器となるのがポータブルスキルです。
ただ実績を語るだけでなく、自分の持つポータブルスキルを生かしてどのようにして実績をあげてきたかを説明します。
そうすることで自己PRがよる説得性のある内容となる点がメリットです。
事実だけを羅列するのではなくより具体性があり、企業側が採用したときにこのような活躍をしてくれそうだとイメージできるPRをする。
これこそがが転職活動では重要になります。
ポータブルスキルを身につけるためのポイント
ポータブルスキルを身につけるためにできることはどのようなことでしょうか。
ここからはポータブルスキルを身につけるためのポイントについて解説します。
スキルがわからない時は自身の仕事を振り返ろう
ポータブルスキルというと特別な人が身につけている能力というイメージを持つ人もいるかもしれません。
実はポータブルスキルは特殊な能力ではなく、誰もが日常のなかで身につけている能力です。
ただその能力を自分のスキルとして認識しているかどうかという点が重要なポイントとなります。
自分にはどのようなスキルがあるのかわからないという人もいるでしょう。
そのような場合には自分自身がこれまでに行ってきた仕事を振り返ってみましょう。
たとえば対人力は、誰もが身につけているスキルです。
誰とも関わらずに生きている人はいません。
誰もが少なからず誰かと関わり合いながら生活し仕事をしています。
その場面を思い出し、なぜ自分は相手にあのような対応をしたのかなど自問自答してみましょう。
このようにことあるごとに「なぜ」という目的意識を持って自分を振り返るなかで自分のスキルを発見することができます。
洗い出した経験から自身の強みがわかる
自分の仕事を振り返るなかからスキルを見つけ出すには自分の強みを発見することが最短です。
自分が持っている知識や経験を第三者的な視点でみてみましょう。
ただし、これを自分1人で行うことは難しいでしょう。
そこで活用したいのが転職エージェントです。
自分では当たり前、いつものことと考えていたことが第三者からみたら立派なスキルである場合が大半です。
転職エージェントに相談することで自分を客観的に捉えたアドバイスをしてもらうことができます。
自分の強みをしっかり理解できることで転職活動をスムーズに進めることができるでしょう。
ポータブルスキルの鍛え方
ポータブルスキルを鍛えるためにはどのような方法があるのでしょうか。
ここからはポータブルスキルを鍛えるための方法について解説します。
社会人基礎力を意識しよう
ポータブルスキルを鍛えるひとつの方法として社会人基礎力を意識するという手段があります。
社会人基礎力とは職場や地域社会のなかで多くの人と仕事をしていくために必要な基礎能力のことです。
これは経済産業省が提唱しています。
社会人基礎力を構成する3つの項目として次の点があげられます。
・アクション=前進する力
・シンキング=考える力
・チームワーク=チームで働く力
このように社会人として働くための個人の能力が社会人基礎力です。
これらを意識していくことで自身のスキルを鍛えていくことができます。
知識のインプットも重要
ポータブルスキルは誰もが無意識に身につけているものです。
ただし、なんの努力もなく簡単に身につけることができるものではありません。
成功体験のみでなく失敗した体験も重要なスキルアップの材料です。
さまざまな知識や体験をインプットしながらスキルを磨いていくことがポータブルスキルを鍛えるための方法ともいえます。
どんなポータブルスキルが転職に有利?
ポータブルスキルには多くの種類があることがすでに解説しました。
ではどのようなポータブルスキルが転職に有利になるのかを考えてみましょう。
仕事を効率的に進めるスキル
企業側からの目線で考えると仕事を効率的に進めるスキルを持った人材を求めるのが通常でしょう。
つまり転職をする上で重要となるのが、効率的に働けるスキルです。
対人力・対課題力・対自分力をうまく生かしてチームで効率的に仕事がこなせる人材だと認識してもらうことが重要となります。
良好な人間関係を築くスキル
何事をなすにも人間関係を良好に築くことができるスキルは重要です。
仕事を行う上ではとくに人間関係は重要視されます。
転職活動を行う上でポータブルスキルのなかでもとくに対人力をしっかりとアピールすることが大切です。
自分の能力がわからない時は転職エージェントに相談してみよう
前述したように自分の能力がわからない時は転職エージェントに相談することをおすすめします。
自分のスキルはこうだと自負している人でも自分が気がつかないスキルがまだ潜在している可能性はあります。
第三者の視点でしっかりと分析してもらうことは大切です。
もちろん自己分析を行うことも大切です。
両面からしっかりと分析を行うことでより転職をスムーズに進めることができるでしょう。
転職活動をスムーズに進めたい場合には転職エージェントを活用してみましょう。
まとめ
ポータブルスキルについて解説してきました。
自分でも気がつかないスキルがまだまだ隠されている可能性も十分にあるでしょう。
ポータブルスキルが何なのかをまずはしっかりと理解することからはじめましょう。
そこから自分のスキルの発見、転職活動への魅力づけを行うことが重要です。
スムーズな転職活動のためには転職エージェントを利用することもおすすめです。
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