転職面接の質問項目の1つに「苦労したことは何か」を問う場合があります。
もし面接官から苦労したことを聞かれたらどのような回答をするのが適当なのかを例文も踏まえて紹介します。
また受験やアルバイトでの苦労話などから面接官が何を知ろうとしているのかも解説していきます。
Contents
「苦労したことは?」の回答例文を紹介!
なぜ転職面接にて苦労した経験を聞こうとするのでしょうか?
苦労したことを質問する意図は応募者の仕事や物事に対する取り組み方や過程を経るために姿勢を見極めているからです。
苦労した内容の過程を詳しく掘り下げることで、その際にどのような行動ができたのかを知れば、今後の行動様式も予想が出来ます。
そのため自分の苦労したことを回答するには理路整然とした正しい流れを意識して話す必要性があります。
では、苦労したことについての回答例文を紹介していきましょう。
例文
私が今までの人生で苦労したことは、学生時代に所属したサッカー部のモチベーション維持についてです。
チームはとても弱くて負けることがほとんどでした。大会に出ても予選負けの常連で徐々に部員の士気が低くなり退部する者も多かったのです。
私はその中で部長を務めてたので、チーム全体を取りまとめるのにどうすればいいのか悩み疲弊しきっていました。
しかし私にできることは説得を続けることしかありません。
根気強く個人同士でも納得できるまで話し合い、チームに必要なことは何かを分析することにより打開策を得ていきました。
もう一度フォーメーションをチェックし機能的かどうかを研究してみたのです。
また学校以外での個人のトレーングも考えて全員で実践するスケジュールを組みながら数カ月を過ごしました。
すると徐々にチームに基本的な力が身につき、その時にかかわったメンバーは誰一人退部せず最後の大会に臨むことが出来たのです。
結果は準優勝にまで届きました。あきらめない姿勢は必ず何かを見出すのだとその時に初めて実感し、それが現在までの指針になっています。
例文
前職にて初プロジェクト管理を任されその展開の方法に苦労しました。 それまではアシスタントとしてプロジェクトに関わった経験はあったのです。
そこで自分ではプロセスを理解し進捗には問題がないだろうと軽く考えてしまいました。
また初めて任された仕事として成果を出したいとつい抱え込んだことが苦労の発端となったのです。
予定日と照らし合わせてかなり進行が遅れていたため、時には周りにあたり散らしていたこともありました。
その不甲斐なさに気づき恥を承知で上司や同僚などに意見を求めるようにしたのです。
すると進行の調整もスムーズになって情報共有も大らかに行なわれて納期までに完了させることが出来ました。
プロジェクトは他者とのコミュニケーションがいかに重要かを知ることが出来たのです。
御社でも社内を良好に築きながら効率的な仕事をするように貢献したいとい考えています。
例文
前職にて営業マネージャーをしていた際に目標達成へのロードマップとそのアドバイスの食い違いにより苦労したことがあります。
目標を達成するには前年度の実績を分析して、何を改善すればメリットがあるのかを説明することでスタッフの自主性や意欲を促せるはずです。
ところが私はただ単に、営業数を増やすことや足回りをこなすといった漠然としたアドバイスしかしていなかったのです。
そこでスタッフから事情聴取をして新規開拓の得意な者と既存顧客へのアプローチが得意な者とに区分して長所を生かせるように編成しました。
その結果によって前年度を30%上回る実績を残せました。的確なアドバイスや抜本的な改革でモチベーション維持が可能であることを学んだのです。
御社でもこの経験う通じたマネジメントを行っていきたいと考えております。
こんな回答はNG
転職面接にて苦労したことは何かと聞かれた場合には適切な回答をするよう心がけましょう。
この種類の質問には回答してはならないNGな内容もあります。
例え事実だったとしても、転職面接の場所で面接官に話すような内容としてはふさわしくないからです。
以下のような条件を含むような話題を回答しないように気をつけてください。
自分の能力と関係ない話題(身内の不幸等)
転職面接にて質問されている内容とは、あくまでも仕事に対する苦労話についてとその解決方法です。
自身の能力にはあまり関係がない苦労や克服した話は避けておきましょう。
もちろん個人を労うくらいの言葉は掛けられても企業側には何もメリットになる情報とは思えないからです。
そうではなく、職場や団体などのスキルの差で発生した苦労話を中心に回答をするようにしましょう。
苦労を人のせいにする
苦労したことを面接で回答する際に最も注意すべきことは、苦労の原因を他人のせいにするような発言をしないよう心掛けることです。
面接試験に限らず、ものごとを他人のせいにして苦労話をするのはかなり印象が悪い言動です。
まるで自分の苦労を自慢話のようにするのと似ていると思えばよいでしょう。
周囲のせいにすると仕事でもいざとなったら他人に責任を押し付けるタイプではと思われてしまうからです。
たとえそれが事実だったとしても面接の場で取り上げる題材としては不適合です。
ただの愚痴もNG!
苦労したことの題材として前職の上司がしでかした不当な扱い方やその企業の社風などを取り上げて批判するような主観的内容はNGです。
それらが仮に本当のことだったとしても、愚痴として受け取られてしまう可能性が高いからです。
あくまでも自分の成長過程にかかわる前向きな内容に焦点を合わせて回答するようにしましょう。
「苦労したこと」の回答はこう組み立てる
苦労した経験について面接で問われた時に慌てないためには、回答方法をあらかじめ組み立てておくのがよい方法です。
では転職面接にて聞かれる苦労したことの回答案作成ポイントを解説していきましょう
どんな苦労かを簡潔に伝える
現場では苦労したエピソードの説明を詳細にしてしまいがちです。
見ず知らずな応募者の詳細な苦労話そのものに面接官は関心が薄いことを知っておきましょう。
苦労した具体的な出来事を簡潔に話すのがポイントです。簡潔な内容にするには客観性のあるエピソードとして振り返るようにします。
客観性を持つために自分らしさを一旦忘れて、必要最低限な事実をピックアップして事前の作り込みをしておくとよいでしょう。
いつこのような質問をされても答えられるように構想を練っておくということです。
具体的なエピソードを話す
ものごとを相手に伝えるのであれば漠然としたものの言い方をしても伝わりません。
例えば「感動した」「素晴らしい」「おいしい」という表現をそのままする人がいます。
しかしそれがなぜ感動的で素晴らしいものなのかを細かく解説できなくては伝えていることにはなりません。
ものごとは細部に宿ります。できる限り具体性を持ったエピソードで話すことを心掛けましょう。
そのためには、紋切り型な表現や常套句はできる限り使わないように回答する習慣も大切です。
どうやって乗り越えたか
苦労したことを面接で話すには、その苦労をどう乗り越えたかの行程も述べるようにしましょう。
この過程から人柄や成長度合いを判断する材料にしています。そのためにも具体的に述べるように考えておく必要があります。
どんな経験に対してどう苦労を感じその時に何に気づいたのでしょうか?
そしてどのような策で乗り越えたのかという過程や気づきがアピールするポイントになってくれます。
学んだもの・仕事への活かし方
その苦労を乗り越えた経験から何を学び仕事でどう活かせそうかを考えて回答に盛り込みましょう。この部分は結論ともいえます。
自分を応募した企業にアピールするための重要な部分です。苦労したこと自体はネガティブな要素が漂っています。
しかし最後の締め方はポジティブにするものだと理解しておくとよいでしょう。苦労や困難を乗り越えてどんなことを得たのでしょうか?
どう成長し仕事で生かせるのかを具体的に考えておきましょう。
そのためには企業の方針・業務内容やミッションなども分かった上で回答することです。
企業研究をして求めている人材やスキルの理想像を把握しましょう。
「苦労したこと」が見つからない場合は
苦労したことを問われても思いつかないという人も世の中にはいます。
そのような人はこの質問事項を真に受けて適当な作り話をしその場を乗り切ったほうがよいのでしょうか?
もし苦労したことが自分では判別できないようであれば以下のような内容を確認しておいてください。
今までの自分を振り返る
苦労したことが見当たらないのは事前に考えていない証拠でもあります。
面接の限られた時間内ではとっさに思いついていないだけなのがほとんどでしょう。
やはり面接試験の下準備をすることが大切で、その中の作業として自分を振り返ることをしておきましょう。
すると大小関係なく自分が苦労したエピソードは見つかるはずだからです。
履歴書や職務経歴書の作成そのものが自分史を作るのと類似してたはずです。もう一度その当時の苦労した自分に戻ってみてはどうでしょうか?
どうしても見つからない場合
もしどうしても苦労したことが思い当たらないようなら、逆にいい経験だったと思えることならあるという切り口にしてみましょう。
マイナス印象を与えない回答をすることがポイントです。面接に正解は存在しません。
そのためいかに自分の言葉でありのままの回答をするのかが問われます。
苦労したことがどうしても思い浮かばないのであれば正直にないと回答すること自体は問題ありません。
しかしただ単にありませんでは社会人の転職面接としては幼い発言です。
採用担当者も評価をしてくれません。過去にこのようなことがあっても苦労だとは感じていない経験値になったエピソードを話すほうが無難です。
苦労したことにつながりやすいネタ
今までに自分が苦労したことを見つけるには過去の自分を深掘りする必要があります。
ただし多くの人は意外と共通な部分が多く、そのどこかの地点でそれなりに苦労も味わっているのが一般的です。
苦労したことを回答するためのネタは既に持っていると思ってよいでしょう。以下のようなシチュエーションを思い返してみてくだだい
受験や試験
面接時に特別な指定がない限り受験や試験の中で苦労したことを述べても構いません。人生で最初に訪れる試練として受験などの試験が一般的です。
成績を評価してふるいにかけることや順位を競う意味では初めて知る苦労といえるでしょう。
とくに受験をした時の合否や通知表をもらった時の反応などで自分が今でも思い出せるエピソードはありませんか?
仕事・アルバイト
最も話しやすい苦労話の1つが仕事に関する内容です。当然そうなると前職で起きたことに限定されていきます。
ピンチをいかに切り抜けて知恵をつけたのかなどを具体的に述べるのが分かりやすい方法です。
また学生時代に経験したアルバイトでも構わないでしょう。
その時の影響が今に通じているといった一貫性があればなおさら評価も高くなるはずです。
人間関係
最も話しにくい苦労話としては人間関係に関するテーマでしょう。私的なことを他人にどこまでは話せばよいのかは悩みどころです。
思い出したくないエピソードも含まれてきます。そのような場合にはあえて話す必要はないでしょう。
応募者の過去の出来事そのものについて面接官が興味を持っているわけではありません。
伝えるべきことは辛いことからいかに脱出して今に至っているのかという心の姿勢についてです。
言いたくない部分は多少端折ってしまっても構いません。
面接で「苦労したこと」を聞く理由

面接時にわざわざ苦労してエピソードを聞くのはちょっと意地悪な質問のようにとらわれがちです。
しかし多くの企業がこの質問事項を実践していることも事実です。
ではなぜ苦労した話をさせるのでしょうか?そこには面接官がそこまでしてでも知りたい理由があるからです。
それは応募者の歩んだ努力や工夫の足跡を知りたがっています。
その苦労の結果で何を得て社会人になった今でも生かせているのかを判断するためです。
それは将来的にも入社した企業に反映されるべき可能性も秘めています。またものごとの考え方やプロセスの組み方を知るためです。
苦労話はなかなか話ずらい内容ですが、それをあえて話して相手に納得できるような組み立て方が出来るかどうかを判断しています
面接官に伝えるポイント
苦労したことを質問された応募者はどのような点に気をつけて伝えればよいのでしょうか?
面接官が納得してくれる話し方のポイントは今後の展開を自分がどう考えているのかを簡潔に述べる力です。
経験した苦労話そのものには関心はありません。
いくら大変な苦労を重ねたとしてもそれはその人の歴史でしかないので、面接官が何かをしてくれるわけではありません。
大きな苦労をしたから共感してもらい即採用というわけにはいきません。
あくまでも転職採用試験はその企業に相応しい考えや行動様式を持った人材かどうかを判定します。
先日しているように苦労した経緯から何を学びどう生かしたいのかを客観的に話せる能力が重要です。
難易度が高いからこそ差がつく!
苦労した経験を話すのはネガティブなイメージがあります。かなり難易度の高い質問です。
苦労した経験には困難を克服するのにどのような選択をして行動してきたのかが凝縮されています。
そこから得た「強み」を自分なりに理解しているのかも判断できる質問です。
辛いことでも考え方次第で自分にプラスな方向に持っていける人材なのかも分かってきます。苦手な分野が登場することも多くなるでしょう。
そのような時に対峙して強みへ変換するスキルを備えているかどうかは、転職採用試験時に大きく左右されていきます。
うまく答える自信がなければ転職エージェントを活用
面接試験にて苦労したことを聞かれるものだと理解しておけばあらかじめその下準備が出来ます。
過去の自分を洗い出してどのような苦労を乗り越えてきたのかを思い返してみましょう。
もし上手な判断や表現が出来そうもないと自信が持てないようなら転職エージェントへ登録して相談してみることをおすすめします。
転職エージェントは転職の専門家なので、面接試験のノウハウについてもアドバイスしてくれます。
まとめ
転職面接にて苦労したことを述べるよう言われたら、ネガティブな感覚に陥らないように注意しましょう。
それは自信の無さとして受け取られ説得力を感じさせないからです。
またその逆もしかりで、あまりにも苦労話が自慢げになってもマイナスイメージです。
小説を読みに来たわけでも感動話をアピールさせに来たわけでもありません。
そこは採用試験の現場だということを忘れないようにふるまうことです。
苦労したことから学び取って自信に変えたエピソードを簡潔に伝えることに専念するようにしましょう。
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