オタク文化の象徴ともいえる店・メイド喫茶。
そこで働く「メイド」というのは、女性ならではの仕事といえます。
ネイルや髪型も自由で、お客さんにちやほやされるというイメージの強い「メイド喫茶のメイド」。
メイド喫茶の近辺に住む女性にとっては、アルバイトの候補に挙げてもいいかもしれない職業です。
ただ、オタク文化に疎い人にとって、「メイド喫茶」というのは未知の領域といえるのも事実。
この記事では、メイド喫茶の仕事内容や求人条件、平均時給などをリサーチしています。
ぜひ参考にしてみてください。
Contents
メイド喫茶の仕事内容はウェイトレス+コミュニケーション
それではまず、メイド喫茶の仕事内容について紹介いたします。
普通の喫茶店のウェイトレスと共通する部分も多く、飲食物の提供などは基本中の基本。
加えて、メイド喫茶のメイドはお客さんとのコミュニケーションも大事な仕事になってきます。
仕事内容をいくつかに分けて見ていきましょう。
飲食物の提供
メイド「喫茶」というからには、飲食物の提供は必須業務です。
メニューはお店によって異なりますが、お客さんの注文を取り、注文された飲食物を持って行くというのは普通の喫茶店と変わりありません。
基本的にメイドが担当するのは「ホール」。
場合によっては、「ドリンカー」と呼ばれる、飲み物を用意する仕事を行うこともあります。
また、キッチンは男性スタッフが担当することも多いのです。
しかし店によっては、勤めるメイド全員に、見習い期間にキッチン業務を経験させるところもあるのでよくチェックしておきましょう。
お客さんとのコミュニケーション
メイド喫茶の挨拶といえば、「おかえりなさいませ、ご主人様!」。
お客さんにご主人様気分を味わってもらうためには、コミュニケーションが必須になってきます。
この「コミュニケーション」は、お店のコンセプトによって求められることが違います。
代表的なものだと、料理を提供する時のサービスです。
オムライスにお客さんの希望する文字を書いたり、持ってきたドリンクに「美味しくなぁれ!」と魔法をかけたりします。
コーヒーや紅茶を頼むと、メイドがミルクや砂糖を入れてくれるというサービスを行う店もあります。
「あーん」と、料理を食べさせるというサービスは鉄板です。
また、これも店によりますが、お客さんとフリートークでおしゃべりしたり、ゲームで一緒に遊んだりすることも。
追加料金を貰って、「チェキ」と呼ばれる記念撮影を行う店もあります。
このように、お客さんとのコミュニケーションはメイド喫茶にとっては最重要な業務です。
そして、お店のコンセプトによって求められる「メイド像」というのは違ってきます。
可愛らしいメイドからお淑やか、お客さんにあえて冷たく接し、最後はしおらしく送り出す「ツンデレ系」のお店まであります。
働きたい店のコンセプトは、あらかじめ調べておいた方がいいでしょう。
ステージでのパフォーマンス
コンセプトによっては、ホールにステージがあるメイド喫茶も存在しています。
メイドにステージ上で歌ったり踊ったりというパフォーマンスをすることを求められることもあるのです。
もちろん、かなり体力が要ります。
こういったパフォーマンス業務をやりたくない人は、ステージの有無も調べておいた方が得策です。
客引き、ビラ配り
1番過酷な仕事である客引きやビラ配り。
メイド喫茶は、お客さんに来てもらって初めて成立する世界です。
そのため、繁華街などにあるメイド喫茶では、客引きやビラ配りを行うことがあります。
町ゆくすべての人がビラを快く受け取ってくれるわけではありませんし、客引きでも、冷たい態度を取られることが多いです。
秋葉原に行ったことがある方であれば、街中の至る所でメイドがビラを配ったり客引きしている姿を一度は目にしたことがあるでしょう。
暑かろうと寒かろうと制服(大抵はひらひらしたメイド服)のまま長時間外に立ちっぱなしです。
体調を崩しても自己責任なので、体力が要ります。
ブログやSNSの更新
インターネットが普及した今、ほとんどのメイド喫茶は、お店の公式ホームページやブログを持っています。
更にはSNSにアカウントを作ってイベントや営業情報の告知をしたりします。
この手のブログやSNSの更新を、店で働くメイドが行う店もあります。
イベント告知だけでなく、店であった出来事を日記調に書いたりすることも。
しかも、お客さんがメイドに持つイメージを壊さないような言葉遣いで書かなければならないため、地味に大変な業務の1つです。
その他雑務
メイド喫茶は、その仕事の性質上、男手が足りなくなることも多いです。
そういった場合、こまごまとした雑務をメイドが担当することになります。
電球の交換に買い出し、清掃などがそうです。
男手の有無によって、メイドの仕事は多岐に渡るのです。
事前に男手について確認できる場合はチェックしておくのも選択肢の1つです。
メイド喫茶で働くために知っておきたいこと
メイド喫茶で働くために知っておきたいことについて紹介していきます。
平均時給や採用条件、服装や髪型の規定など、基本的な情報をチェックしましょう。
メイド喫茶の平均時給
メイド喫茶の平均的な時給は、普通の喫茶店より高め。
900~1,000円ほどが一般的です。条件のいいところでは、1,400~1,500円も貰えるところもあります。
また、営業成績がいいと時給とは別にインセンティブが貰えるお店もあります。
メイド「喫茶」とはいいますが、お給料の形態は、喫茶店より水商売のお店に近いようです。
ただ、給料をピンハネされたり、高い時給の代わりに余り物の買い取りがあったりと、違法なことをしているお店も存在します。
働く店選びは慎重に行いましょう。
メイド喫茶の採用規定
どんな人材が、メイド喫茶に必要とされているのでしょうか?
まず、メイド喫茶の年齢の規定ですが、18~25歳くらいが平均的な年齢規定です。
若ければ若いほど、採用の時有利なようです。
服装に関しては「メイド」喫茶という名前通り、仕事は制服、もといメイド服で行います。
メイド服は貸与してくれるところがほとんどですが、店によっては自前で用意してもいいところもあります。
ただ、規定のサイズの制服が着られない体格の人は落とされることも多いです。したがって、身長や体重の制限がある店もあるようです。
また、ネイルや髪型、メイクについては自由なところが多いです。
そして、メイド喫茶の採用にあたっては、「顔」も重要視されます。
アンダーグラウンドだったオタク文化が、次第に市民権を得てメイド喫茶も多くの人に受け入れられるようになってきました。
それと同時に、メイドにも質の高さが求められるようになってきたのです。
体験談に基づくメイド喫茶で働くことの良さ
実際にメイド喫茶で働く人たちは、この仕事にどんな印象を持っているのでしょうか。
実際にメイド喫茶で働く人の体験談から、メイド喫茶で働くメリットについて紹介していきます。
可愛い制服が着られて、身だしなみも自由!
先ほどもお伝えした通り、メイド喫茶ではネイルや髪型は基本的に自由。
可愛らしい制服を貸与してくれるところがほとんどです。
お店によっては、市販のものより質の高いメイド服を支給してくれるところもあります。
また、自前でアレンジしたメイド服で働けるお店もあるので、可愛い服を着たり、お洒落を楽しみたい女性にはぴったりの仕事です。
季節折々のイベントで、コスプレをすることもあります。
個性を活かして働けるというのは、大きなメリットです。
インセンティブでしっかり稼げる!
メイド喫茶の平均時給は前の項で紹介しましたが、普通の飲食店より高めの店が多いです。
しかも、店によっては、インセンティブがあるということも紹介しました。
お客さんからたくさん注文を取れたり、チェキに指名されたりすると、その分だけボーナスが入ります。
つまり、頑張った分だけ給料に反映される仕組みがあるのです。
優秀な人だと、時給に換算して2,000円ほど稼いでいる例もあります。
福利厚生がしっかりしている!
近年、メイド喫茶はかなり一般人の認知度が高くなってきました。
それに伴い違法な営業をしている店は少なくはなってきています。
それどころか、福利厚生をしっかり整えている店も増えてきているそうです。
飲食店らしくまかないが付いていたり、交通費の支給をしてくれたり、従業員割引や深夜手当がある店まであります。
店選びさえ間違えなければ、安全な環境でしっかり稼げるのです。
お客さんとのコミュニケーションが楽しい!
メイド喫茶で1番重要な仕事は、お客さんとのコミュニケーションです。
つまり、接客業が苦手な人には地獄の様な仕事だといえます。
逆にいえば、人とのコミュニケーションが好きな人とっては非常にやりがいのある仕事です。
フリートークで盛り上がったり、お客さんが自分に会いに来店してくれたりすると、承認欲求がかなり満たされます。
頑張りしだいで、まるでアイドルのようにちやほやしてもらえるので、目立ちたかったりする人にもおすすめできます。
同じオタク趣味の仲間と出会える!
これは、オタク趣味を持つ人限定のメリットです。
メイド喫茶で働く人や利用客は、アニメやゲーム、漫画が好きなオタクだったり、可愛い服が好きな人が多いです。
自分もそういう趣味だった場合、メイド喫茶は、話の合う仲間と出会える場でもあります。
どこで働こう?おすすめのメイド喫茶を紹介!
最後に、首都圏を中心に安全に働けるメイド喫茶を紹介していこうと思います。
ただ、職場の雰囲気が自分に合うかどうかは、視察してみないとわからないこともあります。
あくまで参考程度に見てください。
めいどりーみん(東京・名古屋・大阪・北九州)
まずおすすめするのは、東京を中心に、全国各地に展開する大手のメイド喫茶「めいどりーみん」です。
交通費支給でまかないつき、しかも土日祝勤務の特別手当のあるので、休日にも仕事がしやすいです。
時給はどこのお店でも1,000円以上。しかも、土日祝手当以外にも様々な手当があるのでしっかり稼げます。
シフトは曜日や時間帯固定ではなく、自分の都合に合わせて働けるので、学生でも働きやすいです。
社宅制度もあるなど至れり尽くせりです。ただ、ビラ配りの業務もあります。
そして、この店の最大の魅力は、可愛らしい制服です。
研修用制服に、通常の正制服、さらには、人気の選抜メンバーだけが着られるどりーむ制服などバリエーション豊富。
季節限定のコスチュームも充実しています。
「アキバ絶対領域」(東京)
東京の秋葉原を中心にコンセプトの違う4つの店がある、「アキバ絶対領域」もおすすめの店です。
店によって制服は違いますが、フリルたっぷりの猫耳付きメイド服はとってもキュートです。
白い服か黒い服かを選ぶことができます。もちろん無料貸与です。
研修制度もありますし、メイド同士のトラブルもないと評判です。
また、研修期間でも時給は1,000円以上。
交通費の支給や役職手当、土日祝手当など、福利厚生もしっかりしています。
2週間ごとの自由シフト制で、自分の都合に合わせて働けます。ビラ配りも業務の1つです。
店によってはまかないも付いており、働きやすい店舗です。
「おかえりなさいませ、ご主人様!」、「美味しくなあれ、萌え萌えキュン!」など、これぞメイドというような台詞も印象的。
メイド喫茶に憧れを抱く人には、楽しい職場でしょう。
「クイーンズコート~女神の中庭~」(東京)
ファンタジーな世界観を持つ、コンセプト感の強いメイド喫茶です。セーラーカラーのメイド服が可愛いと評判です。
秋葉原だけでも5店舗を運営しており、系列店も数多くあります。
姉妹店での掛け持ち業務も許可されています。姉妹店の割引制度もあってお得感満載です。
時給は1,200円からで深夜手当や交通費支給もあります。
ただ、独自の世界観を守れる意識の高さが必要になってくるほか、スタジオでの写真撮影もあり、美意識も求められます。
本気でメイドの仕事をやりたい人にはおすすめできますが、モチベーションが緩やかな人には少し疲れる職場かもしれません。
メイド喫茶でアイドル気分になって働こう!
ご主人様に夢を与えるメイド喫茶の業務は、普通の飲食店にはない苦労も多く、大変な仕事です。
ですが、コミュニケーション好きな人や、お客さんに喜んでもらうのが嬉しい人にとっては非常にやりがいのある仕事だといえます。
とはいえ一口に「メイド喫茶のメイド」といっても、店それぞれの雰囲気による差も非常に大きい仕事ともいえます。
まずは、自分が「どんなメイドになりたいか」、「どんな雰囲気のお店がいいか」をよく考えてください。
そして、働きたい店に一度視察に行くのが1番いいでしょう。
ぜひお客さんとして行ってみてください。
お客さんにちやほやされる裏には、ひた向きな努力も必要です。
しかし、努力が実って楽しく働けるお店もたくさんあります。アイドル気分で、がっつり稼ぎましょう!