本との出会いの貴重な架け橋となる表紙や帯のデザインを手がけるブックデザイナー。
本の表紙の印象によって購入する人も多いことから良いデザインは売り上げにも貢献するという背景もあります。
作家さんの世界観を凝縮して視覚的、直感的に表現するという難しくもやりがいのあるお仕事。
憧れで終わらずブックデザインの仕事につくために効果的な志望動機はどんな風に書けばよいのでしょうか。
Contents
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ブックデザイナーの志望動機の書き方を解説
ブックデザイナーの仕事に応募するときにはどんな志望動機を書けば相手に伝わるのかをご紹介します。
ブックデザイナーの仕事内容
ブックデザイナーは装丁家ともいい、本の表紙をデザインするお仕事です。
カバー、表紙、背表紙や帯、箱入りの書籍は外箱に至るまで本の見た目に内容の世界観を施していきます。
ブックデザイナー一本で仕事をしている人は稀で、多くの場合、出版社やデザイン会社の編集者やイラストレーターが兼務してブックデザインまで手がけることが一般的です。
そのため、新人がすぐに本のデザインを任せてもらえることはあまりなく、本の構成を整えるエディトリアルデザイナーなどの仕事から出版物についての専門的な経験を積み、スッテプアップを重ねていくというキャリアプランになることが多いでしょう。
企業で経験を積み、ゆくゆくはフリーで仕事をする事も可能となります。
また、他には有名なブックデザイナーに弟子入りをして学ぶという選択もあります。
ツールとしてはパソコンのデザインソフトを使って業務にあたることとなります。Illustrator、Photoshopの操作は必須といえます。
地道に学びを深めてステップアップをしていこう。
ブックデザイナーに求められる人物像
本が好き
まず第一に本が好きということ。思わず本の表紙に惹かれて手に取った、そんな経験があったはず。
その本との出会いを、今度は演出する側に回るんだという情熱を伝える事が大切です。
作家さんの想いを、作品の顔である本の表紙に込めて表現する感性が必要とされる仕事ですので好きであるか、興味や情熱を持ち続けていられるかは大きな要素でしょう。
相手の伝えたいことを汲み取る共感力
著者や編集者からの希望をカタチにする表現者という立場であるブックデザイナーは自分の感性だけで突っ走っていいお仕事ではないというのはご存知かと思います。
特に企業に属して動く場合はより顕著です。相手の要求を柔軟に受け止めて最善を尽くせる姿勢も重要となります。
忍耐力
前述のようにブックデザイナーは併せて他の仕事もこなすシーンが想定されます。
思っていたのと違うからとモチベーションが上がらないのではお仕事は厳しいでしょう。勉強熱心さと、忍耐も必要な要素といえます。
コミュニケーション能力
担当する書籍の作家の世界観を自身が明確に理解している必要があります。そのためにミーティングを重ねたり、会食をかねての意見交換が行われることもしばしば。
作品に著者の想いを正確に乗せるためにもコミュニケーションによるイメージのすり合わせは必須です。
学び続ける姿勢
斬新なアイデアや常に進化するデザインの世界。
新しいことを取り入れる軽やかな遊び心や常に学び続ける気持ちが表現力を飛躍させていくでしょう。
意外な要素が必要と感じた方もいるのではないでしょうか。それでもまずは好きということが大切です。
情熱を持って取り組めば才能は開花していきますし、やってみないことには可能性も広がりようがないですから、興味を持った自分を大いに認めて前向きなチャレンジを続けていきましょう。
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志望動機を書く前の準備
ブックデザイナーに限らずですが、志望動機を書くときには自己分析をしっかりすることが役立ちます。
なぜ、この仕事をやりたいと思ったのか、深く自分に問いかける時間を取ってみてください。
核がしっかりしているとそこから広げていけるので動機付けがスムーズでしょう。その上で各知識について理解をしていくとよいでしょう。
ブックデザインの知識を深めよう
本のデザインを知る上で本を見るのが手っ取り早いです。書店や図書館はインスピレーションの宝庫といえるでしょう。
なんとなく眺めていた本の表紙、デザインに着目して違った角度から見てみると新鮮な発見があるはず。
本には各所にエディトリアルデザインという出版物をキレイに見やすく整える方法が散りばめられています。そういった知識を念頭に入れて見てみるだけでも学びはあるのです。
デザインについての展示会などは頻繁に行われているので、その気になればヒントはあちこちに転がっているでしょう。
また、編集の知識や紙の材質によっても変わる印刷のされ方への理解も求められます。
本のデザインは、使う素材などの選出も含まれるので、より最適なデザインを目ざす上でその点でも広い知識が必要となります。
応募先の企業のことを知ろう
志望動機を綴る上で、相手の企業について調べるというのはとても重要です。
これからその組織の一員となって同じ目的に向かって進むのですから、相性も含めてよく見極める必要があります。
会社ホームページの会社概要や企業理念、社長挨拶などを調べてみましょう。
自分の感性にあっているのか、この会社ならではの魅力や強みはなんだろうかと自分なりに整理してみると動機への理由付けにつながっていきます。
また、自分が応募する職種であるブックデザインの事例を見ておくことも大切です。
実際にその会社が手がけた本を探してみても勉強になるでしょう。
自分のデザイン志向が企業とマッチしているか確かめよう
応募先企業の作品である本を見てみましょう。自分が育もうとしている作品やデザインの仕方にマッチしているか?
その企業の得意とする本のジャンルや、デザインの方向性をしっかり把握しておきましょう。
感性が大切なクリエイティブ系のお仕事では、なんとなくの違和感は後々の不満になることが。
この段階でしっかりと自分にしっくりくる企業なのかはハッキリさせておきましょう。
ズレを感じるのであれば応募はやめておくなど、余計な労力を削らずにも済みます。マッチする企業なら志望動機にも自然と情熱が込められるものです。
志望動機で押さえるべきポイント
ブックデザイナーの仕事に応募する際の志望動機ではどんな点を考慮して書けば効果的なのかご紹介します。
しっかり志望動機を作ることで面接でも安心して話すことができます。
ブックデザイナーとして働きたい理由を明確にしよう
ブックデザイナーという仕事を目指すようになったきっかけをクリアにしましょう。憧れだけだと他の多くの方も感じることと一緒かもしれません。
そこからなぜ一歩踏み切って企業への応募まで決めたのか。本の表紙をデザインすることで何を実現させたいのか。仕事から何を学んでいきたいのか。
自分がやってきたことで活かしたい何かがあるのか。自己対話も交えて「この仕事だから!」という決め手を見つけてみてください。
その企業でなければならない理由を考えよう
この企業に応募を決めた理由を明確にしましょう。ここでも企業研究や自己分析が生きてきます。
会社の強みやこだわりを汲みとって自分はそこにどんな風に共感したのか。自分のどの部分がその会社に貢献できるのかを上手に組み込んでいきましょう。
採用後のビジョンを書こう
企業は即戦力も求めますが、これからどのように成長していきたいのかも重視しています。
特にクリエイティブな会社はその人の夢を一緒に実現させたいという考えを持っているところも多いです。
自分のビジョンで会社と一緒に進歩していこうという意欲が伝わると効果的でしょう。
会社に入ってからどうなりたいのかも明確にしておきましょう。
志望動機を書く際の注意点
「憧れ」だけでは弱いです。どの分野でもデザインというお仕事は人気があり、かつ目指す動機が憧れからくる人が多い職種といえます。
やってみたいんだ!という意欲を伝えることも大切ですが、企業としてはその上で、「では何ができるのか?」現状のスキルや考え、これからどのように発展していくのかを聞きたいのです。
また、自社のサービスや事業にマッチするスキルを持っているのか、目指す方向性が共感できるものなのかも大切なポイントとなります。
企業の求めているスキルをアピールしよう
その意味でも、企業研究として応募先の会社のホームページなどをよく見てみるといいでしょう。
会社の手がけたブックデザインはもちろんのこと、どのような考えや方向性を持って進んでいる会社なのかを会社の経営理念や代表の挨拶を見ることでイメージを持つと、その組織での自分がやってみたいことや役割を思い描きやすくなります。
また、具体的に業務に使うパソコンのソフトの知識は必要といえます。illustratorやPhotoshopの実務経験やそれに相当するスキルがあることが条件の求人がほとんどです。
全くの畑違いの分野からの転職の場合は勉強している、もしくはその知識があるということも付け加えるといいでしょう。
具体的なエピソードを書こう
ブックデザイナーへの転職を希望していて前職もデザインに関わっていた場合には自分の手がけた仕事の具体的な例はアピールポイントになります。
どんな仕事を手がけ、そのデザインについてどんな思いを持っていたのか、気をつけた点や仕事の進め方などについても伝えると企業側も一緒に仕事をする時のイメージを共感しやすくなります。
共通のビジョンが描けるというのは実現力が高いですので非常に有効です。
また逆に、以前はまったくデザインとは違う仕事をしていた場合でも具体例は生きてきます。その人ならではの物事への向き合い方はどんな仕事でも現れるからです。
その上で、これからの仕事にこのように活かしていきたいということを関連つけて記載していきましょう。
今、ブックデザイナーになるべく勉強していることや今後どうなっていきたいかを盛り込むといっそう効果的です。
志望動機の例文
ブックデザイナーに応募したい場合の志望動機の記入例を挙げています。ぜひ参考にしてみてください。
前職がクリエイティブ系の仕事例
「現在、広告会社でウェブの広告デザインの担当をしております。以前より本に親しむ習慣があり、特に御社の手がける詩集を愛読しておりました。
その表紙の世界観にも惹かれて手に取ったことが印象に残っていて、自分の学んできたデザインをぜひ御社のブックデザインに生かせるチャンスと思い応募いたしました。
仕事で培った最適な素材の選び方には自信があります。
情報収集がネットで完結できる時代の中、本ならではのデザインや素材を柔軟に取り入れて、出版業界を盛り上げていきたいと考えています。」
未経験からの挑戦の例
「私は、日頃より手に取る本のデザインについて興味を惹かれて、どういった意図で作られているのかなどを考えるのが好きでした。
現職は一般事務でマニュアルを作成することもあり、書籍のレイアウトにも関心を深めてまいりました。
御社では専門書を扱っていることが多く、誌面のレイアウト効果による解説のわかりやすさや、洗練されたスマートさと気品やハイセンスを感じさせるブックデザインに魅力を感じ、その技術を学びたくこのお仕事を希望いたしました。
未経験からのチャレンジではありますが自身でもブックデザインに必要な勉強を重点的にしながら、日々の業務から学べることを吸収して、個性あふれる書籍の魅力を打ち出せる本のデザインをできるようになり、本と読者の出会いの架け橋となる仕事をしていきたいです。」
自分の持ち味をアピールする例
「私は本の表紙に惹かれて手に取ってしまうことがよくあります。
中でも御社の本のカバーデザインに惹きつけられるものを感じており、今回ブックデザインの仕事に応募いたしました。
学生時代は専門学校でデザインを学んでおりました。自由な発想力が評価されて、校内のコンクールでも優秀賞をいただいたこともあります。
現在は雑貨店の販売業務をしていて、お店の商品のポップ作りなど、パソコン上でデザインソフトを使った業務には親しんでおります。
また、日常的に接するお客様とのコミュニケーションにおいて、相手の求めているものを正確に把握する力もつけてきました。
御社は幅広い分野で出版をされていて、ブックデザインの仕事やそれに関わる編集の知識も深く学べる環境と思いました。
作家さんや編集の方とのコミュニケーションを大切にして、作品の世界観を一目で感じさせるブックデザインを心がけてより多くの方の手に取ってもらえる本を世に送り出したいと思います。」
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志望動機のNG例文
NG例:ビジョンが弱い
「私は本を読むことが好きで、また本の表紙の芸術性にも非常に興味を持っていました。
アルバイトの傍ら、独学ではありますが、ブックデザインに必要なデザインの知識を学んでいます。
illustratorやPhotoshopも最低限使うことができるようになりました。御社の得意とされる写真を使ったコミカルなブックカバーを自分も手がけてみたいと思っています。」
将来の展望が書かれていないことと、ブックデザインだけにやる気が偏ってしまっている印象で、後々の食い違いが懸念されてしまいます。
NG例:動機が独りよがり
「私は常々本の表紙を見ては、もっとこのようにしたら内容を暗示できるのに、と思うことがありました。
御社の書籍をよく読ませていただいていましたので、この度自分のそうした才能を活かして、本のデザインに関わらせていただきたく応募いたしました。
本の著者の意図を汲み取ったブックデザインをこなしていきたいと思います。」
志望動機がひとりよがりで魅力を感じてもらえません。
転職の悩みは転職エージェントに相談
今までとは違うお仕事だけどやってみたい、もしかしたらこっちのお仕事の方が自分には合っているんじゃないか。
そんな疑問が浮かんでいる時は転職に対して真剣に考えてみるタイミングかもしれません。未知なる扉を開けるのはちょっぴりこわいもの。
一人では心細いことも転職のプロに相談すれば案外あっさり実現してしまうことも珍しくありません。
効果的な志望動機の書き方のアドバイスなども受けられるので、積極的に活用して憧れのお仕事への切符を手に入れてくださいね。
まとめ
ブックデザイナーへの志望動機は目指した理由と学び続ける姿勢をしっかりアピールして将来性を明確に表現しましょう。
今までやってきたことで生かせるスキルを上手に盛り込むことで先方から魅力的な人材と評価されるでしょう。
転職成功への近道は自分にあった転職サイトを見つけること!
転職サイトはそれぞれ特徴や強みが異なります。
そのため、転職成功には自分の目的や希望職種にあった転職サイトを見つけなければなりません。
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以下に転職サイトの選び方と比較を紹介します。
是非参考にしてみてください!
転職サイトの選び方
転職サイトは以下のような進め方で選ぶと最適なものを選ぶことができます。
- 「エージェント型」と「サイト(求人広告)型」を使い分ける
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これらをより詳しく見ていきましょう。
「エージェント型」と「サイト(求人広告)型」を使い分ける
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