優秀な人材と見込まれ他社からスカウトされる引き抜き転職は、メリットが多い反面リスクもあります。
自分の実力が認められてどうしても気持ちは高まるものですが、転職前には一度冷静になって考えることが大切です。
そこでこの記事では、転職前に知っておきたい引き抜き転職の注意点について解説します。
またリスクを理解したうえで、転職を成功させるためのポイントもまとめました。
気になる方はぜひ読んでみてください。
Contents
引き抜き転職の注意点
引き抜き転職ではいくつかの注意点があります。
まずは現在働いている会社への対応と入社までの流れを確認しましょう。
入社後のトラブルに発展するリスクもあるので、注意点を意識してしっかり対処してください。
転職を伝えるタイミング
現在の会社に転職を伝えるタイミングは、最終的に転職を決断してからにするのがおすすめです。
高まった気持ちからつい同僚に話してしまう、というような軽率な行動は後悔するのでやめましょう。
転職を決断したら、まずは直属の上司に相談してください。
そして社内のメンバーに伝えるタイミングを決めてもらいましょう。
先に社内のメンバーに話して上司に伝わった場合、上司からの印象が悪くなり後味の悪い退職となってしまいます。
最終出勤日を迎えるまでの姿勢
転職を公言してから最終出勤日までの期間は、働く姿勢を変化させないことが重要です。
短い期間だからといって仕事の手を抜いてしまっては、上司や同僚から一気に信頼を失います。
引き抜きの話が来るほど仕事で力を発揮できたのは、上司・同僚・部下など周囲の支えがあったからではないでしょうか。
今までの感謝の気持ちを忘れてはいけません。
また悪い話は広がるもので、転職先の会社からも悪い印象を受け最悪の場合は引き抜きの話自体がなくなる恐れもあります。
入社した後にも気をつけよう
入社した後は、前の会社とのトラブルに注意する必要があります。
特に前職での顧客リストをはじめとした個人情報や、独自のノウハウが載っている機密情報などの流出は厳禁です。
判明した場合は前の会社から訴訟を起こされる可能性もあります。
企業によってはこうした事態を防ぐため、競業避止義務を職務規定で定めているケースもあるので確認しておきましょう。
規定には同業他社への転職を禁止している場合もありますが、法律上は引き抜き転職自体問題ではありません。
職業選択の自由は憲法で定められているので、会社の職務規定では対抗できないのです。
部下・同僚を複数引き連れての転職や情報の流出など、常識から外れた行為でなければ気にすることはないでしょう。
引き抜き転職のリスクとは
引き抜き転職によって無事に入社できたとしても、今度は転職先の会社で想定されるリスクがあります。
たとえ好条件を提示されたとしても、勢いで転職を決断するのはおすすめできません。
リスクを考慮したうえで、冷静になって判断しましょう。
引き抜き転職とはいえ、新たなスタートなのは他の転職と変わりありません。
今の会社で働き続けた未来と転職先での将来性を比較してみることが大切です。
期待値が大きい
引き抜き転職で特徴的なリスクは、会社からの期待が大きいことです。
優秀な人材だと認められて入社するため、迎える側の期待度は当然高くなります。
そのため思った以上の成果を出せなかったり、ちょっとしたミスをしたことで周囲からの風当たりが強くなりがちです。
職場での人間関係を良好にするためには、ある程度自分から積極的に働きかける必要があります。
新しい環境で自分がどれだけやれるかを考え、覚悟をもって臨むことが大切です。
引き抜き条件と入社後の条件が違う
会社によっては、引き抜きの時に話していた条件と入社後の条件が違うリスクがあります。
年休や福利厚生などの労働条件や、仕事の内容は入社前に書面でしっかりと確認しておくことが大切です。
また転職した途端に会社の経営が悪化するリスクも考えられます。
好条件で入社できた理由が、じつは会社の建て直しのためだったという可能性もあるのです。
会社の業績や見通しについては、事前に情報収集しておきましょう。
引き抜き転職のメリットをチェック
引き抜き転職は仕事での能力を認められてスカウトされるため、多くのメリットがあります。
なぜなら転職先の会社にとっては、人材育成のコストと手間がかからないからです。
能力の高い社員を入れることで、他の社員も影響を受けベースアップにも繋がります。
そのため多少条件を上げてでも、他社から優秀な人材を引き抜きたいと考えるのです。
ちなみに似た言葉で「ヘッドハンティング」がありますが、幹部や経営陣が対象のため引き抜きとは役職の有無で異なります。
給与が上がる可能性がある
引き抜き転職では多くの場合、給与が上がる可能性が高いです。
優秀な人材を他社から引き抜くのですから、目に見えるかたちで好条件を出したいと会社側は考えています。
中には今までと比べて年収が1.5倍になったというケースもあります。
また福利厚生に関しても、前職で不満な部分を改善することが期待できます。
年収・福利厚生の両面を比較するとメリットがわかりやすいです。
キャリアアップを狙える
すでに転職先の会社からは仕事の能力を認めてもらっているわけですから、入社時にはキャリアアップを狙えます。
引き抜きの条件として、いいポジションを与えてくれるケースも多いです。
さらに事前に会社側と交渉することで、やりたい仕事ができる可能性も高まります。
また前職での経験を存分に活かせば、順調な出世が見込めるでしょう。
期待に応えた仕事をこなすと、その分将来性に期待できます。
転職活動の手間が省ける
転職活動の手間が省けるというのも、引き抜き転職の大きなメリットです。
一般的な転職活動であれば、書類選考を経て面接を受ける必要があります。
そのためどうしても時間と労力がかかってしまうのです。
一方引き抜き転職の場合は、確定とまではいえませんが高い確率で転職できます。
書類選考や面接のステップはないので、多くの手間が軽減できるでしょう。
引き抜き転職のデメリットをチェック
引き抜き転職にはメリットが多い反面、デメリットもあります。
例えば前の会社からは、引き抜きされたことで少なからず印象が悪くなる可能性は否めません。
引き抜きの方法に違法性があれば、損害賠償を請求される恐れもあります。
また転職先の会社では、人間関係に悩む方が少なくありません。
期待されている反面、入社時は周りからの風当たりが強くなりがちです。
引き抜きを断りたい時の対応
転職するか悩んだ結果、引き抜き転職の話を断りたいケースもあるでしょう。
転職は誰にとっても大きな決断となるので、メリットとデメリットを比較したうえで断るという選択肢も大切です。
特に期待されて入社するのは相応の覚悟が必要となるので、自信がないときは思いとどまるべきでしょう。
考えたうえで断る決断をしたときは、早急に対処することがおすすめです。
ここからは引き抜きを断ると想定して、対応方法をご紹介します。
引き抜きの断り方
引き抜きを断るときは、電話で行うのがおすすめです。
お互いに無駄な時間を過ごさないためにも、早急に口頭で伝えましょう。
順序としては、まずはじめに声をかけてくれたことに対する感謝の気持ちを伝えます。
そのうえで、今回の話はお断りする旨をはっきりと伝えてください。
ちなみに今後転職する可能性を残したいのであれば、電話後にあらためてメールを入れると好印象を残せるでしょう。
引き抜きを断るのは失礼になる?
転職は重大な決断なので、引き抜きを断ること自体は失礼になりません。
しっかりと考えたうえで、声をかけてくれたことへの感謝を丁寧に伝えれば印象は悪くならないでしょう。
ただし決断するまでは相手側も回答を待っている状態なので、時間をかけすぎるのは避けるべきです。
引き抜きの話を受けた時点で回答の期限を訊いておくと、考える余裕ができるので安心でしょう。
将来転職する可能性も考えて、「今回は見送らせていただきます」というような伝え方をすると期待を残せます。
引き抜き転職を成功させるポイント
引き抜き転職を成功させるポイントは、冷静になったうえでメリットとデメリットを総合的に判断することです。
引き抜きたいと考えている会社側は、魅力的に感じるメリットを提示してきます。
自分を認めてもらったという事実と好条件を目の前にすると、最初はどうしても気分が高まってしまいがちです。
一度話を持ち帰って、会社の仕事内容や経営状況に関して積極的に情報収集しましょう。
そのうえで自分が本当にやりたいと思えるかどうか、自分自身に問いかけてみてください。
引き抜き転職の成功事例
引き抜き転職はリスクを把握したうえで決断すれば、成功している事例が数多くあります。
成功の秘訣は、前職との違いをしっかりと比較していることです。
そのため一定のリスクは自分の力で克服し、メリットを最大限に活かしています。
ここからは実際にあった成功事例をピックアップしました。
ぜひ参考にしてみてください。
給与が上がり待遇も良くなった
好条件を提示された結果、給与のアップと福利厚生の改善の両方が実現した例も珍しくありません。
中には年収が前職から2倍になったというケースもあります。
優秀な即戦力と見込まれているからこそ実現する、引き抜き転職ならではのメリットといえるでしょう。
福利厚生の面では様々ですが、残業時間が減って時間にゆとりができたという声が多いです。
声をかける会社側としては条件を上げてでも相手を獲得したいと考えているので、熱意をもって接してくれます。
キャリアアップが実現した
成功事例の二つ目は、「前職では期待できないキャリアアップが実現した」というケースです。
引き抜きの条件として、今よりいいポジションを与えてくれるという話は珍しくありません。
中には管理職を任され、重要な仕事に携われたという体験談もありました。
やりたい仕事ができる可能性も高まるでしょう。
また一般的な転職と比較して、有利に出世できることが多いです。
仕事にやりがいを感じる
引き抜き先ではやりたい仕事をさせてもらい、やりがいを感じているという成功事例もありました。
前職ではやりたいことができず、転職して実現したケースです。
やりたい仕事ができれば、より熱意をもって取り組みさらなる活躍を目指す意欲がわきます。
そのため働くこと自体が楽しくなったという声が多く出ていました。
現在働いている会社で仕事内容に不満がある方は、引き抜きの話が大きなチャンスとなっています。
引き抜き転職によるトラブル事例
引き抜き転職のトラブルで多いのは、前の会社との揉め事です。
例えば転職後に前の会社の機密情報や顧客情報を漏洩すると、訴訟を起こされる可能性もあります。
特に引き抜き先が前の会社と同業界である場合は、情報の取扱いに注意しましょう。
また前の会社にとってリスクが大きい複数人での転職は、たとえ上司の誘いがあっても避けるべきです。
会社幹部が部下を引き連れて転職した「ラクソン事件」では、実際に違法となり会社側が勝利しています。
転職の悩みは転職エージェントに相談しよう
引き抜き転職だけでなく、転職に悩んだ時には転職エージェントに相談するのがおすすめです。
転職エージェントは個別にカウンセリングを行ってくれるので、いつでも適切なアドバイスがもらえます。
求人を探すときだけではなく相談だけでも利用できるため、気楽に頼ってみましょう。
ちなみに人気が高いのは、「リクルートエージェント」や「マイナビエージェント」です。
また「doda」や「マイナビジョブ20’s」も合わせて利用すると、より効率的に転職活動ができるでしょう。
まとめ
引き抜き転職は自分の力を認めてもらったうえでスカウトされるため、好条件が期待できます。
気分が高揚するのは自然なことですが、まずは冷静になってから転職を考えるようにしましょう。
メリットとデメリットを総合的に判断し、自分が本当に希望していることなのか自問自答してみてください。
悩んだときは転職エージェントに相談すると、自分の答えを得る手助けをしてくれます。
いざ転職を決断したら、退職日まで今働いている会社に感謝を忘れずしっかり貢献しましょう。
そして転職後は新たな環境での活躍を目指して、新たな気持ちで頑張ってください。
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